新たな刺客、Isabel Kramerさん「Mailin」を編むの巻

当初の予定では、「Boden」が完成したら次は早速「羊ジャンパー(=なんとかかんとかMouton)」をなゆたさんmeekさんとKALで編むつもりだったのですが、諸事情があり2月中旬以降に延期となりました^^;
また刺客です刺客。イザベルさんこのタイミングでまた可愛いパターンを出しまして!
「Mailin」です。

すでに大人気でプロジェクト数も100に迫ろうかというこのパターン、私も昨年末、テストニッターに応募しようか結構真剣に悩んだくらい一目惚れでした。
ただ、そのときはちょうど三國さんの「四角アラン」を編み始めたところだったため、編みかけ複数同時進行のできない私、パターンリリースを待つことにしたのです。
テストニットの締め切りが1月末、「Mailin」のリリースは思ったより遅くて、編みたいけど「羊ジャンパーKAL」とかぶってしまうなぁ、どうしようかなぁと思案していたところ、なゆたさんがKALスタートまでの間に編むものとして「Mailin」を編み始めたという、幸運な巡り合わせ。ついでにご一緒させていただくことにしました。

このセーターは太めのラグラン袖、身幅は広めで身丈は短め、ストンと真っすぐシルエットですから、カジュアルな糸が向いてますね。
指定糸のような素朴なツィード糸やCascade 220 Heathersのような杢糸がぴったりだと思います。
手持ちのSwans Island「All American Collection」がゲージも雰囲気的にも合うのだけど、残念ながら濃い色しか用意がありません。今の気分は淡い色で編みたかった私、「ソフトドネガル」はどうかしらと思いついて、取り寄せることにしました。

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選んだのは「5204番」です。これまで「ソフトドネガル」の色揃えというと、緑とか青とか紫とかピンクのおもちゃっぽい原色が目立ち、店頭で手にして「これは私の好みとかけ離れてるな」という印象を持ったきり全く興味が向かなかったのですけど、いつのまにか色見本を一新していた今の「ソフトドネガル」はアースカラーが揃っていてとても素敵です。

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40g75mの糸長は、ブリティッシュエロイカよりちょっと細めくらい、標準ゲージは16目24段、適合針は8〜10号。
「イギリス製」です。でもドネガル地方ってアイルランドだったはず…ものほんのドネガルツィードではないと思ったほうが良さげ(笑)
ベースはごく淡い水色とオフホワイトの杢、それにピンク、紺、エメラルドグリーンやオリーブグリーンのネップが散っています。
水彩画のような繊細な色合いが美しいです。
今回は、「もどき」ではなくちゃんとしたネップツィードです(笑)
ちゃんとしてる分、ネップが引っかかる引っかかるorz
手触りも柔らかくて、もそもそ、ぼそぼそした風合いはBT「シェルター」にそっくり。
「シェルター」ほどネップがゴリゴリしてないので、編んだ感じはこっちの方がまだ編みやすい。

maillin2

私が9号針で編んだゲージは「16.5目24段」。
指定ゲージは「18目24段」ですから、XSの目数を選んでもサイズオーバーになってしまいます。
かといってツィード糸を細い針できちきちに編むのは嫌です。
XSの目数よりさらに減らした目数でCO。トルソーに合わせながら編んでいく方法を取りました。
編み方自体はとても平易ですし、丈は調整不要、横幅だけなのでなんとかなると思います。
編み地はボコボコしているし固めですが、私が思うこのセーターの仕上がりイメージにはぴったり合ってます。
クルーネック、フロントパネルは「バージョン2」にします。
イザベルさんのパターンは、「…a hint of summer」に次いで2枚目。
楽しんで進めようと思います^^

***********
(忘れないうちに)毛糸家計簿:2015年1月分(国内分は税込)
・リッチモア「スターメツィード」13玉 6,080円(9,035円のところを、楽天ポイント利用)
・Rowan「Kid Classic」15玉 70.37ポンド(=13,745円)
・Malabrigo Worsted 7カセ 11,340円
・パピー「ソフトドネガル」12玉 7,572円

計:38,737円

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【完成】スターメツィードで編むロングプル「Boden」

Amy Millerさんデザインのロング丈プル「Boden」、カウルネックを編み終えて、完成しました!
まだ水通しが済んでいないのですが、完成ということにしてしまいます^^

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カウルネック部分、なんと2玉必要でした。
折りたたまない状態だと、丈が30cmもあります。普通にカウルです。
毛糸も余ってるし、襟ぐりはVネックのままゴム編みを数段編んだら、あとは取り外し可能のカウルにしても良かったかな、なんて。

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ふわふわした軽めの糸なので、Amyさんのサンプル画像のような落ち感は予想通り出ませんでしたが、これはこれで可愛いから満足しています。
ブロッキングでカウル部分は少し伸ばすつもりですが、多少はドレープらしきものが出るかしら?

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落ち感が足りない代わりに、後ろの立ち上がりがすごく気にいってます。
首周りの防寒は完璧で、当初の目的にはかないました。
最近、髪を20cm以上ばっさり切ってショートボブにしてしまったのですが、このセーターを着てればへっちゃら!(笑)

シンプルだけどちょっと気が利いたデザインに、極太糸使用で編み方も簡単。良いパターンでした。
Amyさんの作品、次はどれを編もう。編みたいものだらけ。
「Chloe」かな、やっぱ「Chloe」だな〜!超可愛い。
こんな大作、もちろん来シーズンになりますが(笑)

「Boden」の着画は週末に撮ろうと思います^^

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【経過】スターメツィードで編むロングプル「Boden」その3:両袖完成

Amy Millerさんデザイン、カウルネックがとても素敵なロング丈プル「Boden」。
(精神的に)最大の難関、憂鬱な袖の輪編みをコツコツと進めて、無事編みおわりました!

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今回初めて挑戦したマジックループですが、コード引き出しにもあっという間に慣れて、すこぶる調子が良かったです。
4本針だとありがちな、コードの境目部分の編み地に筋ができてしまったということもないです。
…このさき、23cm非対称輪針の出番はあるのだろうか?
でも、やはりコードを引き出す部分の目に負担がかかるから、糸がとても繊細だったり細かったりする場合は、超短輪針が安心。
スターメツィードのような並太〜極太糸であれば、今後はマジックループで編もうと思います。

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袖口の長いリブ編みがいかにもAmyさんらしくて好きです。
たっぷりと手の甲までかかる萌え袖丈で、可愛いしあったかいの!
裾のカーブは指定よりさりげなくしましたが、着るとしっかり主張します(笑)
メリヤス編みのシンプルなセーターですから、厚めのリブが際立って良い感じです。

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残すは、お楽しみのカウルネックです。
今のこの、大きく開いた浅いVネックも鎖骨が綺麗に見えそうでいいなと思いますが、今回は会社に着ていく防寒着を編んでいるわけで、実用的じゃありません。
ひと玉余裕で使ってしまいそうなボリュームですが、ここが一番のデザインポイントですから、綺麗に仕上げるべくがんばります。
指定糸(Madelinetosh Vintage)のようなみっちり詰まった糸ではないので、サンプル画像のような綺麗な落ち感は出なそうですが、はたしてどうなることやら、とにかく編んでみます。
完成まで、あともう少し^^

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樋口愉美子さん「WOOL STITCH」展@MOORIT

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先週日曜日、アメイジング!な刺繍作家、樋口愉美子さんの「WOOL STITCH」展を観に、東京・丸の内は「KITTE」にある「MOORIT」さんに行ってきました。
この画像は樋口さんの第1作目「1色刺繍と小さな雑貨」から、1色で作られた一大絵巻。
色数が減れば減るほど、その刺繍の輝きが増すように思います。

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「KITTE」に行くのも、初めて。
もしかしたら、「KITTE」という商業施設があるということを知ったのも、「MOORIT」さん関連の情報からだったかもしれません。
中央に大きな吹き抜けのある、豪華な商業施設でありました。
元々ここは東京中央郵便局で、「KITTE」とは、そのまんま「切手」なんですね(笑)
丸の内界隈と全く縁がない、なんだかめっちゃお上りさんな私、キョロキョロしながらやって参りました。

「MOORIT」さんは、フロア面積は「keito」さんの半分くらいでしょうか?
とてもこじんまりとした可愛らしいお店でした。
Isagar、Harrisville、Manos、Blue Sky Alpaca、Jamieson & Smith、Blacker、The Fibre Companyなどの糸が並んでいて、見た目と手触りを楽しみました。
Jamieson & Smithのシェットランドヤーンで編まれたレースショールのなんて素晴らしかったこと!
限りある編み物人生、生涯の1枚をいつか編んでみたいです。いつか…(遠い目)
Blackerのアラン糸も、その重厚感ときたら次元が違う感じ。
この糸でセーターは重くてまず着れないから無理としても、帽子くらいなら編んでみたいです。

「WOOL STITCH」展は入り口のところにささやかに並んでいましたが、刺繍は(もちろん)本で見るより素晴らしかった。
きゅっきゅっとね、布に対して糸の引き加減が清々しいくらい均衡が取れていて、爽快。
これ以上きつくてもゆるくてもダメ。まさにゴッドハンド、天才のなせる所業でした。
DMCのウール刺繍糸や、リネン地がセットされた刺繍キットも売られていました。

「KITTE」に入っているお店は、「ここにしかないだろう」的なセレクトショップも多く、探索は楽しかったです。
1階の「スパイラルマーケット」で出会った、春に巻くのにぴったりなストライプのパシュミナがとても気に入って、少し安くなっていたので購入。カシミール産です。幸せな肌触り^^

その晩、イサガーさんの「Highland」でこの春編みたい「DAFFODIL」のキットを公式サイトから注文しました。
1ヶ月ほどかかる模様。まだまだ春は先。気長に待ってようと思います。

******************

編み物ブログを初めて1年経ちましたので、サイトデザインもリニューアルです♪
記事画像をメインにおきたいので、必要最低限の要素しかないシンプルなものにしました。
WordPressのカスタマイズが楽しくて、没頭しすぎて、この2晩、編み物の手を休めてました^^;
変わったところはカテゴリ分けです。作品別にしました。その方が管理しやすいので。
内容は相変わらずですが、これからもどうぞよろしくお願いします^^

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Malabrigo Worsted、Rowan Kid Classic、毛糸家計簿(のようなもの)

先日、ピエロさんで体張ったマラブリゴセールが行われてました。
良い機会なので、実物をみてみたいなと思っていた毛糸を注文してみました。
ニッターのみなさまに定番人気の、あの糸、あの色です^^

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Malabrigo Worsted。色は「Polar Morn」。
ネット上の画像ではグレーだったり紫だったり水色ぽかったり、実際再現の難しい色味ですね。
ライラック、淡いミントグリーン、ペールブルー…混ざり合ってとても綺麗な色です。
撚りの甘いロービングヤーンで、柔らかいです。やわやわ。
今回7カセ取り寄せましたが同ロットで、色調の差はほとんどありません。
染めむらは結構あるのですが、寒色系でまとまっていますから、編み地も全体でみれば落ちつきそう。

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直訳すれば「極地の朝」です。ロマンチック!
極地の夜空に浮かぶオーロラの色に見えなくも。
さあ、これで何を編もう!
もちろんこの糸で編みたいものとして候補はずーっと前から、ありました^^
どちらも指定糸です。

Jojiさんの「Opposite Pole」
両面編みのゴージャスなケーブルと、シルエットが超フェミニンで素敵です。

Gudrun Johnstonさんの「Vaila」
リブのボリューム感、可愛いフロントパネル、糸の良さがとっても生きるデザインだと思います。

どちらかを編む、ではなく、いずれ必ずどっちも編む(笑)

もうひとつ今月届いた糸がありましたので紹介します。

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Rowanの「Kid Classic」15玉。色は今季の新色(たしか)「Pumice」です。
なんでしょう、Rowanの毛糸って独特のオーラがありますよね。
とにかく手にすると「何て素晴らしい糸なんだろう」以外の感想が出てこなくて。

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組成はウール70%、モヘア22%、ポリエステル8%。
ほわほわしたオートミール色のベースヤーンに、かすかに水色がかったグレーの細糸が巻き付いています。
50g140mの使いやすい並太糸です。
あれも、これも…編みたい候補が溢れかえってしまいます^^;
Love Knitting」さんで、初回のみ送料無料、15%引きキャンペーンを利用しました。

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そして…15玉たっぷり使って、贅沢なチュニックプル「Dusty」を編むのです!
Kim Hargreavesさんのパターンです。
もう、「Kim様…!」とひれ伏すしかないような、隅から隅までKim様要素てんこ盛りのロマンチックなデザイン。
絶版になってしまった「Precious」というパターンブック掲載なのですが、Amazonなどで探したところ、業者がとんでもないプレミア価格をつけているので(私がみたときは3万5000円とか…それでも買う人は買うのでしょうが私は買いません)いったんは諦めました。
そうしたら、思わぬご好意をいただいて、パターンを入手できました(泣)
これではKim様に一銭もお金がいかないわ!と本当に忸怩たる思いですが、無い袖は振れません…orz
ありがたく編ませていただくことにしました。
大作ですから、今季の編みものスケジュールには組み込めませんが、来シーズンのお楽しみに取っておきます。

***************

今年は、買った毛糸の記録をつけていこうかと思っているのです。
予算は設けないから「毛糸家計簿」ではないんですけど、少しは買い過ぎ抑制になるかな?というのと、「一体自分はいくら毛糸に投資しているのか」を単純に知りたくなりました。

2015年1月分(国内分は税込)
・リッチモア「スターメツィード」13玉 6,080円(9,035円のところを、楽天ポイント利用)
・Rowan「Kid Classic」15玉 70.37ポンド(=13,745円)
・Malabrigo Worsted 7カセ 11,340円

計:31,165円

3万超えてた・・・・・ビックリ。
これ、ものすごい抑制力になるかも!!!
つけないとダメなんですね。
目が醒めました。がんばって1年継続します。
それでも欲しいと思ったら買っちゃうのがニッターの性(さが)ですけれども。
(家の家計簿は夫が毎晩つけてます。最初私が担当してたら、さぼりまくって意味ないので:汗)

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【経過】スターメツィードで編むロングプル「Boden」その2:身頃完成&「amirisu」の新しい号

スターメツィードの新色(225番)で編む、Amy Millerさんデザインのカウルネックプル「Boden」。
ぐるぐると編み進めて、身頃が完成しました♪

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着丈はサイズ通り、バスト周りの身幅は45cmです。
試着して様子を見ながら調整したので、横の目数はパターン指定と違っていますが、サイズ感はぴったりに仕上っています。
軽めの糸なので、この着丈の長さでも重さを感じないのはありがたいです^^
ウエストシェイプがあるかと思っていたら、ゆるやかに裾まで増し目が続く、Aラインでした。
パターンではゴム編み部分も本体と同じ号数で編むようになっていましたが、同じ号数で編みはじめたらなんだか編み目が間延びした感じになってしまい、好ましくないので解いてやり直し。
2号落として7号で編みました。
結果、コクーンシルエットになってしまいました^^;
でも、これはこれで可愛いと思います(笑)

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裾の前後差はW&Tです。
去年編んだ「Outlined」のときもそうでしたが、あまりあからさまに差をつけたくなかったので、自分好みのところで引き返しストップ。
これでもお尻がすっぽりかくれる丈です。
スキニーにぴったりだけど、Amyさんのモデル画像みたいに、ブーツカットのジーパンに合わせても素敵!
早く完成させて、着たいです。

憂鬱な袖の輪編みにとりかかりましたが、手持ちの30cm輪針が使えるかと思いきや、ギリギリのところで筒幅が足りませんでした。orz
23cm非対称輪針は、太い号数を用意していません。
注文してもいいのですが、その前にマジックループで試し編みすることに。
2段分編んだだけなのに、既にコード引っ張り出しが面倒くさくてきがくるいそうです!!
それさえなかったら、ちっさい輪針で編むよりよほど編みやすいですね…。
とりあえずマジックループを続けて、限界がきたら注文します。

*************

今日は「amirisu」の新しい号が出てましたね♪
今回の号はツボなデザインが多くて…どれにしよう〜!
「Kasane」、シンプルだけど可愛い。これは編みたーい。

まだまだこれからが寒さ本番だというのに、春に向けて合ものは何編もうかな、なんて気持ちにさせられます。
Madelinetosh創始者のAmy Hendrixさんのインタビューも載ってますね。興味津々。

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「編み物『英文パターン』ハンドブック」を手にして

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思うことは、「そういう時代なんだな」ということ。

日本人で編み物を趣味としているひとたちがどれほどいるのか、またそのうちの何%がインターネットを使って編み方やパターンを検索したり、ブログやTwitterやRavelryなどのソーシャルツールをつかって他のニッターたちと交流したり情報交換をしたりしているのかわかりませんが、後者のようなネットを駆使して活動しているニッターは案外少ないのでは?というのが私の予想です。私の還暦過ぎた叔母はパソコンが使えないですから、本屋さんで本を買い、お店で毛糸を買って、近所の編み物会に時々顔を出しながら、編んでいます。それでもちろん、不満はないのです。時折、携帯から「最近編んだのよ」って画像を送ってきて、とても嬉しそうです。「あ、そのセーター、毛糸だまに載ってたやつね!素敵」なんてやりとりしながら(私も自分の編んだ作品を画像で送りたいんだけど、叔母の携帯はPCやiPhoneからだと画像が受けとれないみたい)。
あくまで私の勝手な想像ですが、そういう、昔ながらの編み物をしているひとたちが実は殆どなのでは?と思っているのです。

なので、英文パターンの実用書が出るということを知ったときは、少なからず驚きました。
「えええっ」て感じで。
なぜなら、ほとんどあらゆる側面で英文パターンを編むためにはまずネットにつながるパソコンが必要ですから。
たとえば私の叔母のような人が、この本を手にするまでに一体どれほどの関門があるのか、そもそも手にすることはあるのかすら疑問ですが、少なくとも、需要が見込めるから出版社はこの企画を持ち出してきたのは間違いありません。
ほんの数年前まで、私自身の編み物が、叔母と同じようにパソコン画面の向こうと無縁だったことを考えれば、「いやはや…」隔世の感があります。
いまはもうITと編み物は切っても切りはなせない時代。
だからこそRaverlyがあるし、日本人ニッターの間に、英文パターンで編む編み物がここまで広がった。
出版社が目をつけて、実用書を出すまでに。
でも、ここまで広がったといっても、一体どこまで?という気はしますけど。
この国の編み物の裾野は、ずっとずっと、私が考えるより広いと思うので。

ITと編み物の関係のほかに、この本の発売にもうひとつ思うことがあります。
私はやはり、何年も前から、Raverlyという海外の未開地に足を踏み入れ、そこで素敵なパターンをハントしてきて、自分のブログで紹介してくださった数々の日本人フロンティアニッターさんたちに感謝するほかありません。
大げさでしょうか?でも本当に心から。
よくぞ英文パターンに挑戦する気になりましたねと。
編み図がなくて、不安じゃなかったですか?と。
「挑戦する」なんて悲壮な決意なんてそもそもなくて、「編みたいと思った作品がたまたま英文パターンだった」のかもしれません。
英文パターンでの編み物がまるで知られていなかった頃に、編みたい作品をあきらめなかった方々がいたからこそ、巡り巡って、潮流となって、この実用書の発売に漕ぎ着けた、という感があります。
私がもし、自力でRaverlyを発見していたとしても、英文パターンに挑戦しようと思えたかどうか、甚だ自信がありません。
編めている日本人の方がいる。
だから、私にもできないわけがない。
これに尽きますもの。
そして、無数の選択肢に恵まれた、今の私の編み物がある。

私が初めて英文パターンを編んでからちょうど2年経ちます。
自力でどうにかやってこれましたけど、実用書はあるにこしたことはないですから、買いました。
この本の中に、私がまず躓いた「kfb(編み出し増し目)」の詳しい説明も載っています。
(日本の編み物本では見たことがなかった「kfb」が編めないから、自分の編み方が怪しいと気づいて、「フランス式」に矯正したんだもの:笑)
それから、これも英文パターンで初めて意識することになった、「front loop」と「back loop」の概念も、ちゃんとイラスト化されています。
「WPI」がどういうことかも理解できたし、本の帯はインチ表示つきのスケールです。すっごい気が利いてる!
英文パターンをこれから始めてみようと思う方は必携の書だと思います。

最近私は、「日本語の編み図で書かれた編み方」「英語の略語で書かれた海外の編み方」の区別はつけなくなりました。
どっちがいいとか編みやすいとかじゃなくて、これ欲しい!これ着たい!と思ったものを編む。編める幸せ。
個人的には、理想的な境地です。
ある日、叔母から、「anemoneちゃん、ラベリーって知ってる??私ね入ったのよ!そしたらすごくてね…」なんてメールが届いたりして。
そんな日が来たら嬉しいけど、こなくてもいいや。今の叔母だって編み物とっても楽しそう。

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【経過】スターメツィードで編むロングプル「Boden」その1:袖分け

2015年の第2弾は、ロング丈のプルオーバー「Boden」にしてみました。
Ravelryの人気デザイナー、Amy Millerさんのパターンです。
裾の前後差とゆったりしたカウルネックも素敵で、リリースされた時ひとめで気に入り、編む順番をずっと待っていたものです。

使用糸はリッチモア「スターメツィード」、今季新色の225番を選びました。
糸玉の状態で見ると「あわわ」と思ってしまうほどごちゃごちゃした印象で、スワッチを編んでみても、面積の小ささもあってあまりピンと来なかったのです(前回記事参照)。
とりあえず、1玉編んでみて、様子を見てみることにしました。

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するとどうでしょう…!ツィード感たっぷりの、すっごく可愛い編み地が現れてまいりました。
この感じ、好き好き好き!!(小躍り)
半玉編んだところであっさり続行を決めて、あれよあれよと袖分けまで進めてしまいました。

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編み地アップ。
糸自体がとても柔らかく、アルパカ混のせいか、うっすら起毛しているような、ふわっとした感じがあります。
伸びの悪い糸なので、編み目は揃いにくいですが、ツィード仕様の染色なので、気になりません。
9号でほぼ標準ゲージ(17目24段)が出ています。
パターンゲージは「18目26段」なので、「XS」を選び、途中で段数や目数をすこし調整しながら最終的には「S」サイズになるよう進めています。
久々のトップダウンです。昨年夏に編んだ「…a hint of summer」以来かな。
襟ぐりは引き返し編み(W&T)、ラグラン線は「kfb」で形成しています。

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遠目に見ると、さらに雰囲気が良くなって、「ツィードもどき」の糸なのに、ツィード糸で編んだニットにしか見えません。
ネップ代わりの3色の、染める間隔や量が、きちんと計算されてますね。
「スターメツィード」あなどれじ(笑)
なんだか他の色も欲しくなってきてしまうくらい、気にいってしまいました。
この糸、糸玉でみるより編んだ方が100倍素敵です。
あと、私はこの糸「イタリア製」だと思い込んでましたが(リッチモアの他の糸と勘違い:大汗)国産です。

職場環境が寒過ぎるという、逼迫した理由があるので、どんどん進めます。
なんというか、必需品の防寒着を編むという、昭和の編み物をしている気分だわ。

Amy Millerさんのパターン「Ready to Knit」には好きなものが多くて、編むのは「Crew」に続きこれで2枚目です。
彼女が最近ミステリーKALをやっていて、「Jess」という作品なんですけど、どんな作品なのか参加した方のプロジェクト画像から今日発覚。
これもとてもいい!
この冬はもう難しいですが、早速ディスカウント中のパターンを購入し、来シーズンの編むリストにしっかりいれておきました^^

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【完成・着画】三國万里子さん「いろんな四角のアランセーター」

三國さんの新刊「編みもの修学旅行」から、「いろんな四角のアランセーター」完成しました。
このセーター、編んでいる途中は選んだ色のせいもあって、模様が亀の甲羅と鰐のウロコに見えて仕方なく、どうしてくれようって感じで、でも、本屋さんでページをぱらぱらめくってこのセーターが目に飛び込んできたときの「なんて可愛いんだろう!」という第1印象、それだけを信じて最後まで編み切りました。
そして、途中途中の試着でその三國さんマジックの片鱗は見えていましたが、完成して着てみたらやっぱりすごく可愛いかった。
平置きではこの計算されたシルエットの魅力が伝わりません。

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勝因はやはりこの、ヨークの形とわずかな肩下がり、それから脇のスリットだと思うんです。
この3つのガーリーな要素が、がっつり編み込まれた身頃のド迫力な模様を見事に中和します。

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後ろ側。
長過ぎでは…?と危惧していた着丈ですが、裾に向かって身幅が狭くなるデザインなので、腰回りにほどよく乗っかる感じ。
全然間延びした感じがなく、ホッとしました。

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横から見た感じ。ハニカム編みつらかった…身頃より袖の方が難儀でした。
ハニカムの見た目は好きですけど、編むのは嫌い。
逆方向に交差するから普通のケーブルより力が要るんですよね。
袖単体でみるとかなりゴリゴリな印象でしたが、身頃とくっつけたら馴染みました。さすが。

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身幅も袖丈も指定サイズ通りです。とっても着やすいです。
そして本当に暖かい(><) 三國さんのツイッターで、以前、「ニットをデザインするときは何度か編み直しをするけど、テストニッターは頼まず基本的に自分で編みます」というつぶやきを読んだ記憶があります。 自分で編まないとわからない細部の微調整があるんだと思います。 そういう、細部の微調整を重ねて重ねて、練りに練られたパターンであることが、完成品を着てみたらわかりました。 身頃の形も、袖ぐりのサイズの差も、模様の作り込み方も配置バランスも、綿密な計算のもとに。 着たらそんな三國さんの情熱が伝わってくるようで、何だか感動してしまいました。 思い切って編んでみて良かったです。 使用糸:パピー ブリティッシュエロイカ(指定糸) 色:199番(青銅色とチャコールグレー、ベージュの杢) 使用量:12玉くらい 使用針:SWITCH US 7号(JP 8号に相当:本体)匠7号(ゴム編み) サイズ:胸囲90cm(指定サイズ通り) Raverlyプロジェクトページ

経過を読んでくださった方、暖かいコメントをくださったみなさま、いつもありがとうございます。
これからも折りにふれて、三國さんのニットを編んでいきたいものです。

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新春初買いは…リッチモア「スターメツイード」の新色

お正月、コマドリさんで、リッチモア「スターメツイード」が30%引きでした。
楽天ポイントが3000円分ほど貯まっていたこともあり、取り寄せてみました。
選んだのは、かねてより欲しいなと思っていた今季の新色225番。
画面では「品切れ入荷待ち」となっていましたが、とくに急いでなかったのでぽちったら、翌日出荷された不思議(笑)

今は通常割引価格に戻ってしまってますが…妙に定価が高いですよねこの糸。

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いつものように、とりあえず13玉着分で。
店頭で確認を怠っていたのですが、実物を見たら、思ってたより色が濃くて「あらら」という感じ^^;
組成は毛70%、アクリル30%。毛はメリノ71%にアルパカ29%とのこと。イタリア製。
「もちもち」というより、「ふんわり」な感触です。コシの強さや伸縮性はありません。
極太糸ですが、50gで約100mの糸長がありますから、軽めです。
ベースは薄いグレー+チャコールグレー+ベージュの3色が寄り合わさっていて、そこに青、レンガ色、濃いオリーブグリーンが所々に散ってます。
「ツィード」といってもネップはくっついてないですから、「ツィードもどき」ですね。

stame1

ベースのチャコールグレーが目立ってしまい、かなり賑やかな印象の糸玉。
推奨号数の9号と10号でスワッチを編んでみました。
糸量に限りがあるので、10cm分の段数は編んでません。半分からおおまかに計算です。
10号で標準ゲージ「17目×24段」ぴったり。9号だと「17.5目×24.5段」でほぼ変わらず。
編み目は9号で編んだほうがみっちりしていて気に入りました。
さてこの賑やかしい糸で何を編もう…ちょっと扱いに困ってしまってます(汗)
英語で「ビジーな糸」って言い方がありますけど、まさに「ビジー」な印象です。
糸を引き揃えて編んだことがないですし、コントラストの強い色同士を撚り合わせた毛糸も買ったことがなくて、編み進めたら雰囲気がどうなっちゃうのかいまいち想像できません。
面積の小さいスワッチ1枚ではこの糸の魅力は発揮されず、着るものを編んでみるとトータルで良さがわかるのかも?

来月は「羊・ジャンパー・KAL」をすることになっているから、今月中にさくっと編めるパターンを探しています。
ざっくりしていてあったかくて、カウルネックのセーターを編みたい!
候補はいくつかあったのですが、果たしてこの糸がふさわしいのかどうかわからなくなってます^^;

第1希望はAmy Millerさんの超素敵な「Boden」。
長らくお気に入りにいれて、順番待ちをしてる着丈の長いセーター。

第2希望はJojiさんの「Cold Breath」。
これは最近急浮上したの(笑)。

どちらも指定糸が繊細な色合いの手染め糸ですから、イメージ通りとはいかないかしら。
ただ、これだけボリュームのあるニットは、できるだけ軽い糸で編みたいし。
このカジュアルで遊び心のある編み地でこんなセーターもいいんじゃないかな?と思案中です。
そして、もうひとつ編んでみたいのが、冬糸で「ニャンコプル」。
在庫糸で使いたい糸があるので、こちらもスワッチ編んでみます♪

三國さんの「四角アラン」は、残りの袖も編み上がりました。
今日明日で水通し+ブロッキングに進めるところです。
それにしてもこの冬は本当に寒くて、これほど手編みニットが重宝した冬があったかしらという感じ。
会社にも、先月から毎日のように手編みニットで出勤です。
窓の面積がやたら広いオフィスで、私のいる部署はフロアの端で窓から近くて暖房効いてても手編みニットじゃないと寒くて仕事にならないの。
いいことだわ、たぶん(笑)

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