Tumblrで華麗に復活?

約1年前まで、こちらのブログを読んでくださっていたみなさま、お久しぶりです。
お元気でいらっしゃいますか。anemoneです。
これだけ長期間放置してしまい、もう今更再開するのもなぁという気分になって半年ほど経過。
ふとした思いつきで、Tumblr(以降タンブラーと書く)を始めてみたら、すっかり楽しくなってしまい、
あろうことか、そこで見かける様々な素敵ニットの画像を観ていたら、編み物欲も再燃してしまいました。

数日前、BTのシェルターを着分、買い込んできたところです。
編み物を離れている間に、keitoさんが移転してしまっていて、さらにわかりづらい場所になってましたね(笑)

タンブラーって何?と思われるひともたくさんいるでしょう。
FBや、ツイッターやインスタグラムのようなソーシャルメディア(SNS)は日本ですっかり定着していますけど、私はどれもやっていません。
ツイッターだけ、情報収集オンリーで利用してます。
10年以上前、Mixiがようやく会員数5桁を突破した!なんて騒がれていた頃、はまりすぎてしまって。
いわゆる「ソーシャル疲れ」を起こしてしまって以来、ソーシャルっぽいものにアレルギーがあるのです。

1年前に編み物を小休止したのも、「Raverly」というソーシャルサイトにちょっと疲れてしまった、というのがひとつの理由としてありました。
今だから言えますけど(^^;

で、そんな私の編み物欲を刺激したタンブラーですが、私のURLはこちらです。

http://anemone1484.tumblr.com/

無限にリブログ(=ツイッターでいう、リツイート)される無尽蔵の画像群の中から選んでつくる、自分専用の写真集。
自分専用の理想の写真集。
そのおもしろさをうまく説明できないんですけど、ソーシャル要素は希薄で、そこが私に生理的に合います。
簡単にいうと、義理イイね!みたいなのしなくてよくて、誰をフォローしていて、フォロワーが何人いるかとか、ソーシャルサイトだと当たり前に可視化されている要素がありません。
個人の箱庭を作りたい私のような向きには、とても合っています。
画像を愛でるサービスなので、スマホじゃなく、パソコンのモニタから観たほうがずっと楽しめると思います。

全世界では2億人のユーザーがいるとか聞きますけど、まだ日本ではマイナーな印象。
ソーシャル要素が希薄な分、合わない人には何が楽しいのかさっぱりわからないであろうタンブラー。
ちなみに私の夫は読書の虫の、文字オタクなので、画像情報だけでできているタンブラーにはまるで反応しません(笑)

もし私のタンブラーを観て、趣味が合いそうだな、と思ったら、毎日更新しますので、遊びにきてくださいね。
私の好きなものは全部この写真集に含まれていて、いままで編んできたもの、これから編みたいもの、作りたいものの配色とか、全部この中にヒントがある感じ。
ファッションのコーディネイト、食べたいもの、行きたいところも全部この中にある感じ。
写真をみて、夢想するのが好きな方、絶対タンブラーやるべきです。
もし既にユーザーの方がいらしたら、コンタクトしてくださいね^^

で、ここはどうするかというと、これまで通り、編み物の経過や作品お披露目の場にしていきます。
「Aureed」も1年前に完成してるんです。アップしてないだけ(汗汗

ブログの更新頻度はだいぶ下がると思いますが、これからもよろしくお願いします。

「編み物『英文パターン』ハンドブック」を手にして

eng_patternguide

思うことは、「そういう時代なんだな」ということ。

日本人で編み物を趣味としているひとたちがどれほどいるのか、またそのうちの何%がインターネットを使って編み方やパターンを検索したり、ブログやTwitterやRavelryなどのソーシャルツールをつかって他のニッターたちと交流したり情報交換をしたりしているのかわかりませんが、後者のようなネットを駆使して活動しているニッターは案外少ないのでは?というのが私の予想です。私の還暦過ぎた叔母はパソコンが使えないですから、本屋さんで本を買い、お店で毛糸を買って、近所の編み物会に時々顔を出しながら、編んでいます。それでもちろん、不満はないのです。時折、携帯から「最近編んだのよ」って画像を送ってきて、とても嬉しそうです。「あ、そのセーター、毛糸だまに載ってたやつね!素敵」なんてやりとりしながら(私も自分の編んだ作品を画像で送りたいんだけど、叔母の携帯はPCやiPhoneからだと画像が受けとれないみたい)。
あくまで私の勝手な想像ですが、そういう、昔ながらの編み物をしているひとたちが実は殆どなのでは?と思っているのです。

なので、英文パターンの実用書が出るということを知ったときは、少なからず驚きました。
「えええっ」て感じで。
なぜなら、ほとんどあらゆる側面で英文パターンを編むためにはまずネットにつながるパソコンが必要ですから。
たとえば私の叔母のような人が、この本を手にするまでに一体どれほどの関門があるのか、そもそも手にすることはあるのかすら疑問ですが、少なくとも、需要が見込めるから出版社はこの企画を持ち出してきたのは間違いありません。
ほんの数年前まで、私自身の編み物が、叔母と同じようにパソコン画面の向こうと無縁だったことを考えれば、「いやはや…」隔世の感があります。
いまはもうITと編み物は切っても切りはなせない時代。
だからこそRaverlyがあるし、日本人ニッターの間に、英文パターンで編む編み物がここまで広がった。
出版社が目をつけて、実用書を出すまでに。
でも、ここまで広がったといっても、一体どこまで?という気はしますけど。
この国の編み物の裾野は、ずっとずっと、私が考えるより広いと思うので。

ITと編み物の関係のほかに、この本の発売にもうひとつ思うことがあります。
私はやはり、何年も前から、Raverlyという海外の未開地に足を踏み入れ、そこで素敵なパターンをハントしてきて、自分のブログで紹介してくださった数々の日本人フロンティアニッターさんたちに感謝するほかありません。
大げさでしょうか?でも本当に心から。
よくぞ英文パターンに挑戦する気になりましたねと。
編み図がなくて、不安じゃなかったですか?と。
「挑戦する」なんて悲壮な決意なんてそもそもなくて、「編みたいと思った作品がたまたま英文パターンだった」のかもしれません。
英文パターンでの編み物がまるで知られていなかった頃に、編みたい作品をあきらめなかった方々がいたからこそ、巡り巡って、潮流となって、この実用書の発売に漕ぎ着けた、という感があります。
私がもし、自力でRaverlyを発見していたとしても、英文パターンに挑戦しようと思えたかどうか、甚だ自信がありません。
編めている日本人の方がいる。
だから、私にもできないわけがない。
これに尽きますもの。
そして、無数の選択肢に恵まれた、今の私の編み物がある。

私が初めて英文パターンを編んでからちょうど2年経ちます。
自力でどうにかやってこれましたけど、実用書はあるにこしたことはないですから、買いました。
この本の中に、私がまず躓いた「kfb(編み出し増し目)」の詳しい説明も載っています。
(日本の編み物本では見たことがなかった「kfb」が編めないから、自分の編み方が怪しいと気づいて、「フランス式」に矯正したんだもの:笑)
それから、これも英文パターンで初めて意識することになった、「front loop」と「back loop」の概念も、ちゃんとイラスト化されています。
「WPI」がどういうことかも理解できたし、本の帯はインチ表示つきのスケールです。すっごい気が利いてる!
英文パターンをこれから始めてみようと思う方は必携の書だと思います。

最近私は、「日本語の編み図で書かれた編み方」「英語の略語で書かれた海外の編み方」の区別はつけなくなりました。
どっちがいいとか編みやすいとかじゃなくて、これ欲しい!これ着たい!と思ったものを編む。編める幸せ。
個人的には、理想的な境地です。
ある日、叔母から、「anemoneちゃん、ラベリーって知ってる??私ね入ったのよ!そしたらすごくてね…」なんてメールが届いたりして。
そんな日が来たら嬉しいけど、こなくてもいいや。今の叔母だって編み物とっても楽しそう。

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2014年の編み物生活を振り返るの巻

年の瀬なので、2014年の編み物生活を振り返ってみることにしました。
編み物に始まり編み物に終わった、というくらい、編み物に明け暮れた1年です。

2014_swatches

●「Ravelry」と「Knitlog」

編み物歴は無駄に長い(小学5年〜)ですけど、1冬か2冬編み針を持っていても、飽きて余所見して数年編み物から離れるのがこれまでのパターンでした。
転機は2年前。ニッターさんのブログを見るようになってから、Ravelryの存在を知り、思い切ってメンバー登録をしてしまったばかりに…地獄の窯の蓋があいてしまった!!…じゃなくて、海外の、略語で書かれた編み方の明快さに開眼し、その無尽蔵のパターン選択肢に迷い込み、抜け出せなくなってしまいました。
底なしに毛糸が欲しくなる地獄、編みたいものリストがいつまでも終わらない地獄…間違ってないかも(笑)
この壮大なスケールで広がる編み物ポータルサイトの魅力、魔力をどうあがいても説明できません。
Raverlyのせいで編み物熱が高まりすぎて、かつてブライスブログ〜ゲームブログだった跡地を使って、自分の編み物ブログを始めたのが、今年1月。
貴重な自分のための備忘録でもありますが、アクセスしてくださる方々の存在は、驚くほど制作の励みになりました。

●2014年編んだもの

2014_crew

今年も、着るものばかり編んだ1年でした。洋服が大好きなので、やはり着るものが興味の中心。
Plucky Primo Sportのキットを購入してこの春に編んだAmy Millerさんの「Crew」は、寒くなってから、通勤に愛用中です。(袖裏にすでに毛玉が…)
さきほど、Raverlyのプロジェクトページに、この作品とあともう1つ追加して、漸く今年編んだものが揃いました。
追加しなきゃな〜と思いながら、長らく後回しにしてたから、今更ではありますが、年内にまとめられてすっきり!
2014年の、編みに編んだ全11点です。下記ボタンからよろしければご覧ください^^

一番印象に残っているプロジェクトは「Laar」です。
レース糸で着るものを編むという、自分にとっては高過ぎるハードルを超えられたことで、「もうこれから先、何だって編める」という自信がつきました。
スキルはもちろん大事ですし、日々精進ですけど、結局のところ「ものづくり」って、気持ちのありようが肝心なので。
何でも挑戦してみようと思える無闇矢鱈に前向きな姿勢を持ったことが、今年一番の収穫でした。
生活の糧である本業は別にありますけど、明らかに本業より趣味の方に打ち込んでいるこの矛盾(苦笑)

「Bray」KALも楽しかった!!mocomoさん、なゆたさん、本当にありがとう☆
彼女たちの素敵な作品を紹介させてください。mocomoさんの「Bray」と、なゆたさんの「Bray」
KALっていいですね。同じものを編む仲間がいると励みになるし心強い。また声掛けしちゃおうと思います^^

●2014年買った糸

2014_yarns

今年もまた、糸を買いに買った1年でした。
なゆたさんの「総額24万円」という更新を拝見し、全く驚かなかった私がいます(笑)
海外糸は、大体到着したタイミングでブログにアップしてましたが、その裏で国産糸も色々と買ってました。
画像はそのアップしきれなかった分。ハマナカ「ソノモノアルパカ」以外は、廃盤セールで安かったものです。
全部着分あって、編みたいものは念頭にあるのですが、編む順番はまだまだ先になりそう^^;
洋服が好きといっても、その主な理由は生地だったりレースやボタンなどの資材だったりします。
編み物が好きということの前に、毛糸が好きなのです。
素敵な糸を収集するのは、ニッターの大いなる愉しみですよね。
人生は一度きり。趣味にかかるお金を我慢しないのが信条です。
外貨が高い昨今、海外糸はしばし買い控えようと思いますが、どうしても欲しいなら、もちろん買います。
今も、年内に届くかわかりませんが、大物を待っているところです♪

買っても編めてない糸がたくさんある中で、編んだものから印象に残る糸を選ぶとしたら…
色はどれも大好きなのですが、強いていえば「Tosh merino Light」の「Caligraphy」が、編んでる最中の「おおお〜!」感が強かった(笑)
質感ならスタジオエフさん「Shiny」の化けっぷりでしょうか。
編みやすさは「Bray」に使った「Cascade 220」が、安いわりには驚くほど目が揃う糸でした。

●2014年買った編み物本

2014_books

Raverlyからのダウンロードが殆どだったので、本を買うことはめっきり減りました。
選択肢が増えて、以前のような「まあ、とりあえず買っておくか」がなくなりました。
よいことだと思います。
紙の本は好きですが、そうじゃなきゃ!という思い入れはなく、プリントアウトで全然OKです。
タブレットで画面を見ながら…も手軽で良さそうですが、そのお金をパターンや毛糸代に廻したい私(笑)
Kate Daviesさんから先日届いた「Yokes」という丸ヨーク特集本は、冬休みゆっくり目を通すつもり。
半分はパターンで、半分はおもしろそうな読み物です。
後日、紹介できればと思います^^

●2015年の編み物的な抱負

今年は「丁寧につくる」ことに特にこだわりました。来年も、それに尽きます。
ちょうどよいサイズ感と、見た目の美しさ。
このふたつを兼ね備えた作品を編まれるニッターさんには、本当に触発されます。
その裏の努力を、見習っていこうと思います。

最後に…この1年間読んでくださって本当にありがとうございました。
こんな調子で、これからもマイペースで更新していきたい次第です。
お付き合いいただければとても嬉しいです。

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マリアンネ&ヘルガ・イサガー展「knit knit」

南青山にある「ギャラリーcomo」で12日まで開催されていた、マリアンネ&ヘルガ・イサガー展「knit knit」を観てきました。
なゆたさんの記事で展示会のことを知り、cantataさんには「間違いなく気に入るから絶対に行くべきです!」と太鼓判を押され、それならもうぜひ拝みにいかな!と普段全く縁もゆかりもない超絶オシャレエリアをiPhoneマップ片手にふらふらと彷徨い、辿り着きました。

knitknit1

素敵な外観。
土曜日の夕方遅めの時間だったせいか、客は私を含め3〜4人程度、ゆっくり観てまわることができました。

knitknit2

マリアンネさんの「デンマークの暮らしから生まれたニット」と、ヘルガさんの「ヘルガ・イサガーの、あみもの」の2冊からの作品を中心に展示されていましたが、その他にも、過去に出版された本などからの、お二人のニット作品をいろいろと実際に見て触ることができました。
この写真の、斜めに透かし模様の入ったカーディガン、名前を控えれば良かった…編みたいのですがパターン掲載本はどれなんだろう。ご存知の方ぜひ教えてください(><) 使用糸は「Isagar Highland」だったと思います。 グレーなのによく見ると多色という、マジカルな色彩を存分に楽しめる糸で編まれていました。 お値段、5万円くらいだったかしら。ええ、買いませんよ!私は、編めるものは編むのです!(鼻息) knitknit3

真ん中の白いボーダーニット、ヘルガさんのパターンです。これも魅入られました…。
アルパカレースとウールレース糸を、2本取りと1本取りで交互に編んでいて、1本取りの部分が透けます。
編み地も素敵ですが、襟ぐりの形のおしゃれなこと!袖もぐーーーんと長くて、くしゅくしゅっと着る感じ。
買いませんよ!買いそうになりましたが!私は、編めるものは編むんですから!(意地張って強気)

なゆたさんもcantataさんもレポで書かれていましたが、「本で見るより実物の方が100倍素敵!」を実感しました。
丹念に編まれた精緻なニットのひとつひとつに、「この糸」があって「このデザイン」がある(その逆も然り)完成された世界が在りました。
イサガー魂とでもいうべきか。1本貫かれた強い意思のようなものすら感じました。
イサガー糸だからこそ実現可能なアート。単純にゲージだけ確認して代替え糸を用意して編むことは、迂闊にできないなと思いました。
イサガー糸を何か取り寄せて、編んでその世界に触れてみようと心に決めましたよ。
(会場でも糸は売られていましたが、だいぶかっさらわれた後、という感じの残り具合で、見るだけにとどめました)

帰路、池袋のジュンク堂に立ち寄って、イサガー母娘の本を2冊購入して帰宅しました。
「ものづくり」っていいなぁと、改めて思った日。

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樋口愉美子さんの刺繍の本を2冊

秋冬の編み物本がだいぶ出揃ってきたように思うので、この3連休の外出の折りに、ちょこちょこ本屋さんやユザワヤに立ち寄り、ぱらぱらとめくってきました。
毛糸だま秋号、Michiyoさんや風工房さんの新作本、おうち・おでかけシリーズなども含めて、その数10冊以上?
手芸本を見たいときは、大型書店に行くに限りますが(小さい本屋さんだと、手芸本の取り扱いスペースは相当ランク下というか、圏外だったりしますよね…)、私は行動圏内だと新宿にあるブックファーストが一番お気に入りです。
東京モード学園のビル内にあるせいか、ものすごく品揃えが豊富なのです。
好きなデザイナーさんの本でも、極力ネット通販は避けます。中身を見て吟味してから買います。だって、本は、場所をとるから。
印象に残ったのは、ニッターさんのブログでも話題になっていましたが、毛糸だま秋号の、イザベルさんの「On the beach」展開図。
いやさ、何が何だかわからぬ。スゴかった。拒絶反応がおきて、見なかったことにして、すぐにページをめくってしまいました。
編み図になると、要はこういうことしてるのね、と違う視点でパターン解釈できておもしろそうですが、
そんな解釈は遠慮して、私は普通に文章を追ってその通りに編もうと思います^^;
今シーズン出た本はいまのところ全見送りという、ちょっと残念な結果だったのですが、また時間が経ってから気が向いて購入する本があるかも。
風工房さんの「編み込むニット」や、すぎやまともさんのニット小物のは、かなり購入を迷う素敵な本です。

三國万里子さんの新作本は、まだですか!

手芸本は、基本的には、目を輝かせ、わあっっ!超素敵、欲しい、作りたい!編みたい!キーッ!って、手にとって5秒で即レジに持っていきたいものです。
そんな出会いは、殆どないというくらい、ないのですが、あるときは、ある。
5秒で即購入を決めて、家に持ち帰ってきたのが樋口愉美子さんの刺繍の本、2冊。

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絵本のようなサイズの「2色で楽しむ刺繍生活」と、DMCのタペストリーウールが1束付録についていた「WOOL STITCH」。
どちらも、レトロな図柄を色数少なめに、余白や配列をきわめて意識して刺繍された作品を紹介しています。
可愛いです。絶妙なバランス感覚です。私もうコロリとやられました。文字通り。イチコロ。一撃必殺本。
凝りに凝ってゴージャスな(見方によってはおかん悪趣味昭和ファンシーに転ぶ危険性のある)フランス刺繍とは対極にあるものですが、緻密なのにシンプルという樋口さんのこのバランス感覚は希有。

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中身はすべて、リネンに刺繍して小物に仕立てたものを、作り方と図案、ものによっては型紙つきで掲載しています。

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素敵すぎて、見てるだけで気が遠くなります。
夢のような作品を作るのがものづくりの醍醐味ですよね。

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さて、私はいまは編み物に夢中なのですが、ニット作品にこれらの刺繍を施してみたい、という無謀な思いつきを抑えることができません。
刺繍のカーディガンといえば、もちろん、三國さんのこのモヘアのカーディガンが思い浮かびます。
刺繍枠もなしに、どうやって美しく刺繍ができるのか、挑戦する勇気がとてもありません。

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三國さんの図案ももちろん素敵なのですが、ここに樋口さんの図案を施してみたらどうかしら、と、考えるだけで…(鼻血
私の「大好き」メーターが振り切れてしまいます!WARNING!
キッドモヘア3本取りでさらに敷居が高いので、ここはもうちょっと、普通の中細糸にモヘア1本引き揃えくらいにしておいて、ハイゲージでシンプルなカーディガンを編み、どうにかこうにか刺繍をしてみる…あおおお!ええのう!
ひとり大興奮。ああ、こういう時間が楽しい…。

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【経過】madelinetosh laceで「Laar」その1:picot cast on

madelinetosh laceで編むものを決めるべく、ravelryを検索してわかったことだけど、案外ショールって、「中細」以上の太さが指定糸であることが多いです。
極細のレース糸が不人気ってこともないのでしょうが、「中細」からパターンの種類が一気に増える印象。
極細糸は普通に考えて、趣味で気楽に編もうって思わないですよね。敷居が高い。
かといって、中細指定のパターンを極細で編むと、間違いなく別物になってしまうでしょうから、踏み切れません。
ショールにしようかどうしようか数日悩みましたが、やはり最初に編みたいと思ったものを編むのが結果的にも良いに違いありません。
Gudrun Johnstonさんのレーシーカーディガン「Laar」に取りかかることにしました。

ちょっと脱線するのですが、今回のショールパターン探しで、極細糸を華麗に編み上げる、まさにゴッドハンドな日本人ニッターさんと出会い、感動してしまいました。
天才の手が作るもののオーラは圧倒的。knittimoさんなのですが(プロジェクトページ)その素晴らしさに自然と涙が出ました。
ひれ伏したくなるようなそのスキルも勿論ですが、やるからには完璧を目指す気概がひしひしと伝わります。そこに共鳴します。
「ハンドメイド」には限界がありませんね。人間の手は、ここまで作ることができる。
とても辿り着けない神がかった領域だけど、こういう方が存在していることが無性に嬉しい。
努力とかそういうレベルでこのスキルは身に付きませんが、ただの素人ニッターである私にもできることはあります。
「丁寧に編む」ことです。
今までも雑に編んだことはないけど、これからも丁寧に編もう。上手い下手は関係ありません。
私からすると、やっつけ仕事は趣味や本業関係なく、本当に時間の無駄。

laar1

そういうわけで、心して編み始め。
このパターン、もしかしたら最初で挫折してしまう方続出かも??と心配になるくらい、最初がおっかないです。
なんというか、いきなり最初から8000m峰の、8000mを超えた「デッドゾーン」が待ち受けているレベルです。
それは嘘ですが。
パターンには「knitted cast on 5, bo 2, repeat」という風に書かれていて、最初「?」でした。
画像から判断するにピコット編みですね。こんな方法でピコット編みができるなんて、目からウロコ。もちろん初挑戦です。
「5歩進んで2歩戻る」を延々、270目超。レース糸で。
かなり後悔しながら、それでもやり通しましたが、もう編み上がってしまったかのような達成感です。

laar2

あまりにくるんくるんして編む手を邪魔するので、ピコット編みの部分に軽くスチームあてて落ち着かせました。
大変な作業だったけど、効果は絶大。可愛いです。
かぎ針でピコット縁編みを後から足す方法も可能性としてはありですけど、棒針で作り目として編んでしまったほうが薄く仕上がって、レース糸には向いてそうです。

laar3

もう少し太い糸で編めば、ピコットの粒も揃って見栄えもいいでしょうけど、私の技術ではこれが限界です^^;
サイズはXSとSでどうしようか迷って、指定糸より細いし、ゲージもJP 4号針使用で若干きつめなので、Sの目数で編み始めています。
ただ、先に編んだ方々が揃って「身頃のレース編みの部分が伸びる」と書いてるので、身頃から上はXSにしちゃうかもしれません。
(プリーツを多めにとれば調整は可能そう)

目下の懸念は、糸が間違いなく足りなそう、というところ。
キャップスリーヴにしてしまえば、どうにか1カセ(900m強)でまかなえるかもしれませんが、7分袖素敵ですよね。
うーーーーーん。
買い足すか。どうしよう。また120ドル以上買わないと
ついでに買いたい糸はもちろんあるのです。甚だしい本末転倒が、ニッターの性(さが)です。

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Suvi Simolaさんからのメッセージ

今日の午後、raverlyにメールが同時に3通届いていて、何事かと開封したら、2通はravelryから私の作品をパターンのトップページに掲載してよいか許可を求めるものと、3通目はSuvi Simolaさんご本人から、作品へのコメントでした。
もう、心臓止まりそうになってしまいました(><) 単細胞なので、こういうの本当に舞い上がってしまうのです…返事を出そうとしても指がぷるぷる震えてしまい、キーボードがうまく打てずorz (もちろん承認のお返事を出しました) 私の編んだ「(not) Outlined」は、デザイナーご本人の狙うデザイン効果を無にしちゃうものだったので(noteにもコントラストカラーの縁取りは好みじゃなかったと書きましたし)プロジェクトに連ねるときに、もしかしたらSuviさんの目に留まることもあるかもしれないとして、どう思われるかなぁ?と、不安とも好奇心ともつかぬ気持ちがよぎったのは事実。 (Suviさんはパターンの種類も多いし、プロジェクトの数も膨大だから、こんなこと心配してても、と思い直してしれっとアップしましたが笑) でもこうして、思わぬ結果がついてくることもあるのですね。 最近は、ravelryをもう少し活用していこうと、編んだ作品をぼちぼちプロジェクトページに追加していて、 そんな矢先の出来事だったので、驚くやら、嬉しいやら、恐れ多いし、でもちょっと誇らしくもあります。 (やっぱり自分が作った作品に対する、他人の評価って気になりますもの…ravelryはそういう意味で本当に作品発表の場として優れてますね) リンクも張っておきます。わー、ほんとに載ってる!ヒィィ

手編みにルールはなく、編みたいように編んでいいのだ、と、こんなささやかな出来事からも、改めて感じます。
こんなときつくづく三國万里子さんの言葉は響きます。
編み物人生の時間は限られています。
これからも楽しみながら好きなものを思うままに、そして丁寧に編んでいきたいです^^

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パターンが先?糸が先?

ニッターさんのブログを巡回していると、「糸を買いました」「糸が届きました」という更新を割と頻繁に目にします。
そして、「この糸でこれを編みます」「あれを編みます」と紹介された糸やパターンに、わあ素敵!と触発されたり、なるほどなぁと感心したり、え〜、それはないのでは?なんて余計なお世話だったり、人の好みの千差万別さには目を見張りますが、この、「どの糸でどのパターンを編むか」という問題は、ニッターになったが最後、生涯にわたる命題ではないでしょうか?(ちょっと大げさ?笑)

私も糸を買うのが半ば趣味で、毛糸棚に入りきらなくなった毛糸がパソコン前の上棚に山積みになっている状況下、毎日それらを目にしながら、「あ〜もっぱかで編むものはどのパターンにしよう(※編みたい候補がありすぎる状況)」「ローワンのフェルテッドツイードはやっぱりあっちを編もうか」「ブリティッシュエロイカのこの渋すぎる灰緑色…(うっとり)でもきっとあのパターンには地味」などと、毎日脳内パターン候補を行ったり来たり、その中から最終的に編むものを決めるのは、編み物人生における一大事です。そして、あれこれとパターンを探しながら、編んだ作品に合わせたいコーディネイトを妄想するのは、もしかしたら編んでいる間より楽しい時間かもしれません。

「パターンが先ですか?それとも糸?」なんて、愚問でしょうか。たいていの場合、糸を目の前にして、編みたいパターン候補はすぐ念頭に上がるものだし、気に入ったパターンを見つければ、手持ちの糸からあれを使おう(あるいは、新たに購入しよう)、となって、糸とパターンのマッチングはあっという間に完了です。糸が先かパターンが先かはあまり問題じゃないというか、あまり意識・区別もされないかも。

senso

DMC「SENSO」のコットンリネン糸。先週立ち寄った、新宿オカダヤの毛糸売り場の入り口に、特売品として並んでいました。1パック4玉入り、1400円。
名前くらいは知っていましたが、すでに廃盤のようで、検索しても定価はわかりません。
カップケーキのような型に収まった糸玉がお菓子みたいでなんとも可愛く萌えます。
編みやすそうな太さ、私好みの素朴な杢調の色出し、それにまだまだ夏は終わらないから、夏糸もう少し調達しようか、などと考えて、購入。
画像は色が飛んでしまってますが、ごく淡い水色系とオリーヴグリーン系の2色があって、水色を編むことが多い私は敢えてグリーン系を。ただ、こちらの色は1パックしか残っていませんでした。
1玉50gで138m。ちょうどフラックスSの2玉分くらいだから、フラックスSを使ったパターンで何かいいのないかな…からまず始めました。
難しいですねえ…。500m強しかないので、袖は編めてもフレンチスリーヴがせいぜい?できれば着るものを編みたい。キャミソールか、チュニックか、タンクトップ。ベストでもいい。
ラベリーも、手作りタウンも検索したし、手持ちの本も目を通しました。
数日かかっていますが、未だにこれといったものに出会えません。

それで思いついて、そうか、私はこの糸で編みたいものが思い浮かばないんだなと。だから編みたいパターンが見つからない。
編みたいもののヴィジョンというか、なんとなーく、ありませんか?糸を前にして、おぼろげに浮かぶ形って。
使いやすそうな、なんてことない、無難な色味のストレートヤーン。それが逆にネックかも?
「On the beach」でコンティギュアスな袖山を練習しようか、という考えもよぎりましたが、なんとも平凡、平坦な半袖プルが仕上がりそうで、ときめきません。
「Outlined」のようなシンプルだけど凝ったパターンに映えそうですが、全く同じような夏糸で編む気は起きませんし。

やはり、編みたい形(=編みたいパターン)を決めずに糸を買うことは、よろしくありませんね。
しかも廃盤糸を中途半端な量なんて、パターンから探すこともできません。
ざっくり涼しげな、重ね着用にローゲージのチュニックは何となく編みたいけれども、それなら麻100や、麻と化繊混糸が良さげです。
綿が半分も入ると、ちょっと重い。
「SENSO」は編みたい糸には違いありません。きっと、これぞっていうパターンが見つかって、編むタイミングがくるでしょう。
今日は会社帰り本屋さんに立ち寄って、未練がましく夏糸の編み物本をぱらぱらとめくってみたりしましたが、おとなしく、先日届いたMadelintoshのレース糸を、先ほど巻きました。
ちょっと早いですが、8月になりますし、先日たてた計画通り、ウール糸に戻ります。

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コットンリネン糸で編みたい、夏のパターンを模索

「Hitofude Cardigan」が完成したので、さあ、次はなにを編もう!
2週間前は、Madelinetosh Pashminaで「Relax」を編む気満々でした。
でも、先週からの猛暑で、すっかり、萎えてしまいました。
膝の上に乗っかるニットが、すでにじわじわと暑いのです。
今日は、関東地方、梅雨入りです。ということは、もうじき雨雲が晴れたら、その先は酷暑です。
「Relax」は、お盆をすぎてなんとなく空が秋めいてきたら、秋冬もの第1弾として編み始めることにしました。

そこで、ごそごそと毛糸棚の奥から取り出してきたのがシークインのコットンリネン糸「リネンミックス」。
1袋5玉入りで、3袋あります。計15玉、長さにして900m強。

ハマナカ毛糸 シークイン リネンミックス<並太>(5玉入)

購入したのは3年近く前ですが、そのときは5玉で800円以下だった記憶^^;
ありがたみのない、25g玉ですけど。
mocomoさんが、このところ同じシークインの、別のコットンリネン糸を使って素敵作品を続々と編んでいるのに触発されて、私もほとんど編んだことがない夏糸に挑戦してみる気になりました。
夏糸ももちろん好きなのですけど、冬糸が心地良すぎて、夏糸の存在が思い切りかすんでしまうのです。

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とりあえず、編んでみるべし!
6号針でささっとスワッチ制作。私の考える「並太」よりかなり細く、へたすると「Hitofude」に使用した「Madelinetosh Dandelion(ウエイトは中細)」より細いんじゃないかの?と思うんですが、ラベルには適合針「5〜6号」とあります。そうですね、夏糸って、ぎしぎしハイゲージで編むものじゃない。
伸縮性はゼロ、ふんわりもちもちした冬糸にくらべ、なんて無愛想な手触りでしょう。
水通しもスチームもしてない、編みっぱなしの状態がこれです。
編み目は惨憺たるものになるかと覚悟していたのですが、予想を裏切って、私的には十分合格点をあげたくなるくらいには、揃いました。
ところで、久しぶりの6号針、太いよっ!(笑)

編み地の風合いですが、つやはほとんどありません。かわいげもなく、素朴、無造作そのものです。
これがものすごく気に入りました。
夏糸ならまた何かレーシーなカーディガンでも、と考えていましたが、この編み地は、甘い要素を含むニットが一切似合わない感じ。
もう本当に素っ気ない、ユニセックスな、シンプルニットがいちばん生きる気がします。
カーディガンってそれだけでもうフェミニン&ガーリーなのです。なので、かぶりものに変更。

linenmix2

ちょうど先日、「ナノユニバース」で夏にいいなぁとごついメッシュベルトを購入したところです。これ、メンズベルトなのですが、一目惚れしてしまい、店員さんに聞いたら、「女性でも大丈夫ですよ」といわれたので安心して購入。
こんなベルトに合わせて無造作に着るニットいいなぁ!
こんなちっさい編み地乗っけるだけで全体像を妄想できる私、簡単にできてます(笑)
ていうかコーディネートもなにもないですね。あとはジーパンと、素足にビルケンでも引っ掛けて。

肝心のパターンですが、いまのところイザベルさんの「OTB」なんかよいなぁと思ってます。

「Contiguous Sleeve」を編んでみたいのです。
イザベルさんご自身の着画のイメージがまさに、ジーパンにごついベルトに、無造作に着るニットそのものなのです。
ゲージが全然合わないので、編むならMサイズの目数でS狙いでしょうか。

「Calpino」も気になります。

前身頃の細かいメッシュ模様がなんとも好みです。
切ない25g玉なので、つなぎ目の問題があって掛け目模様は避けたいところですが、これなら後身頃で全部つなげばなんとかなりそう。
ネック周りもうちょっとあきが欲しいです。トップダウンだから、調整はできそうですが。

明日、注文した風工房さんの夏ものニットの本が届きます。
それをみながらまた、あれこれ妄想、じゃない、検討します。
楽しいなあ、こういう時間^^

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【経過】raverlyから「Crew」その6:とじはぎ☆らぷそでぃ

「連休などなかった」私ですが、今日は午後から出社すればよく、お昼まで時間がありました。なので、水通しをしてひろげていた「Crew」のとじはぎに着手。しっかりと目の詰まった編み地だし、3日は乾かないかと思ってましたが、気温が上がると、乾きが早くていいですね!

サイズは、まだ着れる状態じゃないのでわかりませんが、水通ししたら思ったより伸びてしまい、あっちもこっちも縮め、どうにか指定サイズに合わせました。
「とじはぎ」型は、サイズ調整が難しいから、ブロッキングは真剣勝負です。猫ちゃんメジャー片手に2時間近くかかりました。

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水通しで編み地に少し変化がありました。
もやもやと、全体的に表面がうっすら起毛しました。たっぷりの水で泳がせたし、洗濯機での脱水はドライモードで10秒ほど。それだけで「縮絨」でもかかったかと一瞬おののきましたが、本当にわずかな変化で、試しにスワッチと本体の編み地を夫に見せて、違いがわかるか聞いてみたところ、しばらく眺めても全くわからないと。
しかし夫にはわからなくても私にはわかる。

「もしや…これは…なりを潜めていたカシミア成分が水通しで露呈してしまったに違いない。ぬかったなカシミアめ

カシミア糸は編んだことがなく(カシミア混糸はこれが初めて)わからないのだけど、こういう強撚でなめらかな糸(madelinetoshとか)は水通ししても表面的な変化はまったくない印象があるので、私の推理だとやはりカシミアが犯人か(←何も悪いことしてないぞ)

crew18

脇下ご開陳!
前後身頃のボタンバンドと袖の3枚重ねになります。できる限り正確に、丁寧にとじ合わせました。
ボタンバンドは水通しで押さえたのですが、やはり乾くとちょっとくるんとなってしまいます。
ボタンをつける前に、スチームしようと思います。
脇は全開です。ボタン留めするので中が見えちゃうことはないけど、脇下10cmくらいはとじた方が脱着のときに気楽かも?思案中。

とりあえず、左側とじはぎが完了し右側にとりかかったところで時間切れ。今日はここまでで出社。

* * * * * * * *

やれ大変ですが。つらつら思うこと。
いまさら私ごときが書くまでもなく、「トップダウン」型は、試着しながら編める、編み始めるとすぐ形が見える、とじはぎが不要、着丈が自由自在、などの理由でニッターの方々に大人気だし、私も1つ編んでみてそのメリットは実感しています。
圧倒的に「トップダウン」型が好きっていう人の方が多そうです。
だって「とじはぎ」型は段取りが多いし、作業は面倒ですもの。
きっと、放置される率も「とじはぎ」型の圧勝。
「とじはぎ」型への苦手意識ってたぶん、かつては主流だった「袖山を返し縫いで身頃にとじつける」作業のハードルの高さが災いしてますよね。
あれ難しいです。私にも、縫い糸がちゃんと目を拾ってないから、着ているうちに袖山のとじ目から袖がほぐれてきた!という昔の大失敗談。思い出しても、笑うしかありません。
まっすぐなラグラン線ですら、襟ぐりからスタートして、1段ずつすくいとじをしているつもりでも、袖下に到達するころには、はて?何かしらこの残り幅の違い?最初からやり直しなんて憂き目は誰にでも経験ありそう。
(単純なミスもあるし、最初から前後でラグラン線の段数が違うパターンも)
増減のある目はいったいどこを拾ってとじるの?(未だに私は正解を知りません。なのでいつも端を2目たてます)
あらかじめ用意しておいたとじ糸が、足りなくなってしまったよう(引き抜きとじで、ありがち…思った以上に糸を使います)

まさにとじはぎ狂想曲(むしろ、哀歌?)。でも、やはり、昔ながらの「とじはぎ」型の方が、作っていて面白いんですよね。ひとつひとつのパーツを編む作業は地味なれど、とじはぎで初めて形になる。この「おお〜!着るものになった」達成感が爽快。「トップダウン」型だと、完成する頃にはすっかり見慣れて新鮮味が薄れてます…(私だけ?)とじはぎの出来映えが完成形を相当左右するから気を抜けないし、また全部終わらないと着れないから最後までどっきどきです。

ラベリーを巡回していると、「トップダウン」型をあえて「とじはぎ」型に変更して編んでいる奇特な方をまれに見かけます。「とじはぎ」があったほうが、フォームがしっかりするから、という理由で。なるほどなあと思います。

どっちがいいとか良し悪しではなく、「とじはぎ」があるというだけでそのパターンを諦めるなら、それはもったいない、と思うのです。
私は布切ってミシン踏んでた期間が長いので(人間様の服ではなく、ブライス服です:笑)「とじはぎ」型の方が馴染みがある、ということをさておいても、結構楽しいですよ。もちろん性格的な向き不向きは、あります。

果たして「Crew」の仕上がりはどうなるでしょうか。
次回更新は完成形(&撮れたら着画)になる予定です…ドキドキ。

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