三國さんの新刊「編みもの修学旅行」から、「いろんな四角のアランセーター」完成しました。
このセーター、編んでいる途中は選んだ色のせいもあって、模様が亀の甲羅と鰐のウロコに見えて仕方なく、どうしてくれようって感じで、でも、本屋さんでページをぱらぱらめくってこのセーターが目に飛び込んできたときの「なんて可愛いんだろう!」という第1印象、それだけを信じて最後まで編み切りました。
そして、途中途中の試着でその三國さんマジックの片鱗は見えていましたが、完成して着てみたらやっぱりすごく可愛いかった。
平置きではこの計算されたシルエットの魅力が伝わりません。
勝因はやはりこの、ヨークの形とわずかな肩下がり、それから脇のスリットだと思うんです。
この3つのガーリーな要素が、がっつり編み込まれた身頃のド迫力な模様を見事に中和します。
後ろ側。
長過ぎでは…?と危惧していた着丈ですが、裾に向かって身幅が狭くなるデザインなので、腰回りにほどよく乗っかる感じ。
全然間延びした感じがなく、ホッとしました。
横から見た感じ。ハニカム編みつらかった…身頃より袖の方が難儀でした。
ハニカムの見た目は好きですけど、編むのは嫌い。
逆方向に交差するから普通のケーブルより力が要るんですよね。
袖単体でみるとかなりゴリゴリな印象でしたが、身頃とくっつけたら馴染みました。さすが。
身幅も袖丈も指定サイズ通りです。とっても着やすいです。
そして本当に暖かい(><)
三國さんのツイッターで、以前、「ニットをデザインするときは何度か編み直しをするけど、テストニッターは頼まず基本的に自分で編みます」というつぶやきを読んだ記憶があります。
自分で編まないとわからない細部の微調整があるんだと思います。
そういう、細部の微調整を重ねて重ねて、練りに練られたパターンであることが、完成品を着てみたらわかりました。
身頃の形も、袖ぐりのサイズの差も、模様の作り込み方も配置バランスも、綿密な計算のもとに。
着たらそんな三國さんの情熱が伝わってくるようで、何だか感動してしまいました。
思い切って編んでみて良かったです。
使用糸:パピー ブリティッシュエロイカ(指定糸)
色:199番(青銅色とチャコールグレー、ベージュの杢)
使用量:12玉くらい
使用針:SWITCH US 7号(JP 8号に相当:本体)匠7号(ゴム編み)
サイズ:胸囲90cm(指定サイズ通り)
Raverlyプロジェクトページ
経過を読んでくださった方、暖かいコメントをくださったみなさま、いつもありがとうございます。
これからも折りにふれて、三國さんのニットを編んでいきたいものです。