Plucky Gradient Kitで羊の絵を描きたい

新年あけましておめでとうございます。
昨晩(日付が変わって今日ですが)午前3時頃まで初詣で夜歩きをしていて、寝たのが午前5時です(汗)
すっかり寝坊して、元旦はお昼過ぎに起床。
具沢山のお雑煮を作り、鴨肉のスモークを肴に昼間から日本酒。のんびり過ごしています。
小豆を炊いたから、おやつはお汁粉をいただいて、食べてばっかり。
みなさまも楽しいお正月を過ごされていることと思います^^

新年初の更新は、昨年の暮れ、Plucky Knitterから待ちに待った「Gradient Kit」が届きましたので、その紹介から♪
今回は昨年11月にあった「UPDATE: TIME FOR GRADIENTS!」にのっかりました。
何度かグラデーションキット企画はあったんですが、すごく迷いながらも高価なので見送ってきました。
しかし…何を血迷ったかよりによってこの外貨の高い時期に、ついに手を出してしまいました^^;
編みたいものが閃いたのです。

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セットは20種類くらい用意されていたんですけど、使いやすそうな「Secret Passage」にしました。
ベースは「Primo Fingering」で、黒〜生成りの、ベーシックな組み合わせ。
今回、Pluckyロゴが新装されて、以前のも可愛かったけど、さらに可愛くなってる。
いつものことながら、繊細な色の移り変わりが美しくてうっとり。
6カセで約180ドル+送料が20ドルくらいだったはず。注文から1ヶ月余で到着しました。

gladient2

美しいのはいいんですけど、問題は、中間色のこの2カセが、近似色過ぎること。orz
これではまるで、同じ色のロット違いみたいよ!
「Old Money」と「Steelcut」はどっちかでいいです。Pluckyの糸を検討される方に忠告(笑)

gladient3

Pluckyの黒は、「Morticia」なんですね。
色合いを楽しむ手染め糸で、黒ってほとんど選ぶことはないと思うけど、一応把握できて良かった豆知識。
カセの状態だとほぼ真っ黒に見えるけど、編み地になったらニュアンスが出そうです。
Pluckyの黒で編むプル…敢えて黒なんて、すごく贅沢かつお洒落だわ!

mouton

何を編むかというと、Rililieさんの大人気ボーダープル、「なんとかかんとかMouton」です。
すみません、全く名前が覚えられません。
「僕に羊の絵を描いて」という、「星の王子様」から取ってきたフレーズだそうです。
私はここにMadelinetosh Merino Lightの手持ち在庫から「Chicory」を選んで、以下のような色合いで羊の絵を描くことにしました^^

gladient4

MCを「Chicory」にして、CCが7色必要なので、毛糸棚から在庫の「Papier」を取り出して来ました。
でも、こうして画像で見てみると、「Chicory」と「Papier」は、色の系統が明らかに違いますね。
「Papier」をつかうなら「Chicory」をやめないとダメで、その逆も然り。
同じfingeringで「Madelinetosh Sock」の「Mica」をあとで合わせてみたら、そっちの方がしっくりきました。
淡いペールブルーですこし黄味がかっているのが勝因。
でも、もしかしたらCCは6色で十分か、その方がむしろすっきりしていいのかも。
このデザイン、個人的にはマルチカラーにせず、2色でシンプルストライプも十分可愛い気がします。

羊プル、編みたい人、編みかけの人が周りに何人かいるような気がするのですが、KALにしたいなと思っています。
なゆたさんをお誘いしたら快諾してくださったので、2月頃から始めるつもり♪
細番手の糸ですから、ちょうど2月から編み始めてまだまだ肌寒い春先に着るにはぴったりのタイミングだと思います。
配色も楽しめますし、どなたでも、編みたい方ご一緒しましょう^^

それでは、今年もまたゆるゆると、楽しく編み物生活を過ごしていきたい次第です。
どうぞよろしくお願いいたします。

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2014年の編み物生活を振り返るの巻

年の瀬なので、2014年の編み物生活を振り返ってみることにしました。
編み物に始まり編み物に終わった、というくらい、編み物に明け暮れた1年です。

2014_swatches

●「Ravelry」と「Knitlog」

編み物歴は無駄に長い(小学5年〜)ですけど、1冬か2冬編み針を持っていても、飽きて余所見して数年編み物から離れるのがこれまでのパターンでした。
転機は2年前。ニッターさんのブログを見るようになってから、Ravelryの存在を知り、思い切ってメンバー登録をしてしまったばかりに…地獄の窯の蓋があいてしまった!!…じゃなくて、海外の、略語で書かれた編み方の明快さに開眼し、その無尽蔵のパターン選択肢に迷い込み、抜け出せなくなってしまいました。
底なしに毛糸が欲しくなる地獄、編みたいものリストがいつまでも終わらない地獄…間違ってないかも(笑)
この壮大なスケールで広がる編み物ポータルサイトの魅力、魔力をどうあがいても説明できません。
Raverlyのせいで編み物熱が高まりすぎて、かつてブライスブログ〜ゲームブログだった跡地を使って、自分の編み物ブログを始めたのが、今年1月。
貴重な自分のための備忘録でもありますが、アクセスしてくださる方々の存在は、驚くほど制作の励みになりました。

●2014年編んだもの

2014_crew

今年も、着るものばかり編んだ1年でした。洋服が大好きなので、やはり着るものが興味の中心。
Plucky Primo Sportのキットを購入してこの春に編んだAmy Millerさんの「Crew」は、寒くなってから、通勤に愛用中です。(袖裏にすでに毛玉が…)
さきほど、Raverlyのプロジェクトページに、この作品とあともう1つ追加して、漸く今年編んだものが揃いました。
追加しなきゃな〜と思いながら、長らく後回しにしてたから、今更ではありますが、年内にまとめられてすっきり!
2014年の、編みに編んだ全11点です。下記ボタンからよろしければご覧ください^^

一番印象に残っているプロジェクトは「Laar」です。
レース糸で着るものを編むという、自分にとっては高過ぎるハードルを超えられたことで、「もうこれから先、何だって編める」という自信がつきました。
スキルはもちろん大事ですし、日々精進ですけど、結局のところ「ものづくり」って、気持ちのありようが肝心なので。
何でも挑戦してみようと思える無闇矢鱈に前向きな姿勢を持ったことが、今年一番の収穫でした。
生活の糧である本業は別にありますけど、明らかに本業より趣味の方に打ち込んでいるこの矛盾(苦笑)

「Bray」KALも楽しかった!!mocomoさん、なゆたさん、本当にありがとう☆
彼女たちの素敵な作品を紹介させてください。mocomoさんの「Bray」と、なゆたさんの「Bray」
KALっていいですね。同じものを編む仲間がいると励みになるし心強い。また声掛けしちゃおうと思います^^

●2014年買った糸

2014_yarns

今年もまた、糸を買いに買った1年でした。
なゆたさんの「総額24万円」という更新を拝見し、全く驚かなかった私がいます(笑)
海外糸は、大体到着したタイミングでブログにアップしてましたが、その裏で国産糸も色々と買ってました。
画像はそのアップしきれなかった分。ハマナカ「ソノモノアルパカ」以外は、廃盤セールで安かったものです。
全部着分あって、編みたいものは念頭にあるのですが、編む順番はまだまだ先になりそう^^;
洋服が好きといっても、その主な理由は生地だったりレースやボタンなどの資材だったりします。
編み物が好きということの前に、毛糸が好きなのです。
素敵な糸を収集するのは、ニッターの大いなる愉しみですよね。
人生は一度きり。趣味にかかるお金を我慢しないのが信条です。
外貨が高い昨今、海外糸はしばし買い控えようと思いますが、どうしても欲しいなら、もちろん買います。
今も、年内に届くかわかりませんが、大物を待っているところです♪

買っても編めてない糸がたくさんある中で、編んだものから印象に残る糸を選ぶとしたら…
色はどれも大好きなのですが、強いていえば「Tosh merino Light」の「Caligraphy」が、編んでる最中の「おおお〜!」感が強かった(笑)
質感ならスタジオエフさん「Shiny」の化けっぷりでしょうか。
編みやすさは「Bray」に使った「Cascade 220」が、安いわりには驚くほど目が揃う糸でした。

●2014年買った編み物本

2014_books

Raverlyからのダウンロードが殆どだったので、本を買うことはめっきり減りました。
選択肢が増えて、以前のような「まあ、とりあえず買っておくか」がなくなりました。
よいことだと思います。
紙の本は好きですが、そうじゃなきゃ!という思い入れはなく、プリントアウトで全然OKです。
タブレットで画面を見ながら…も手軽で良さそうですが、そのお金をパターンや毛糸代に廻したい私(笑)
Kate Daviesさんから先日届いた「Yokes」という丸ヨーク特集本は、冬休みゆっくり目を通すつもり。
半分はパターンで、半分はおもしろそうな読み物です。
後日、紹介できればと思います^^

●2015年の編み物的な抱負

今年は「丁寧につくる」ことに特にこだわりました。来年も、それに尽きます。
ちょうどよいサイズ感と、見た目の美しさ。
このふたつを兼ね備えた作品を編まれるニッターさんには、本当に触発されます。
その裏の努力を、見習っていこうと思います。

最後に…この1年間読んでくださって本当にありがとうございました。
こんな調子で、これからもマイペースで更新していきたい次第です。
お付き合いいただければとても嬉しいです。

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昭和レトロな「毛糸湯のし器」(時価4,500円)でMadelinetoshを再生してみるの巻

予告通り、先週末ヤフーオークションで落札したシルバー精工製「毛糸湯のし器」の使用レポです。
結論からいうと、「ブラボーーーー!!!」の一言でした。
マ・クベ様みたく、愛おしげに鍋をさすりながら「これは、いいものだ」と言いたくなります(←世代を選ぶ例え話)

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用意した素材はこちらです。Madelinetosh Vintage。
強撚糸なので、つく癖がまた強力で…しかもブロッキングもされてたので、「グロ注意!」領域スレスレな気色悪さです^^;
この糸は、元々は2年前に、水通しまで済ませあとはボタンをつけるだけ、というところまで編み上げていながらどうにも気に入らなくて、未完成のまましまいこまれていたガーター編みのジャケットです。
春先に解くだけは解いたのですが、この先の処理が面倒くさくて、ラーメン玉のまま放置していました。
前回更新では、昭和の編み物用具だから純国産毛糸で試してみたいと書きましたが、
せっかく威力を試すなら、いっそこれだわ!と思い切って毛糸棚から出してきました。

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説明書の通りに、蓋についている2つの穴のうち、一方から糸を通し、裏側についている「ロール」にひと巻きし、反対側の穴から引っ張り出した状態。
慣れるまでちょっと手こずりましたが、2〜3回もやったら簡単にできるようになりました。
この作業の前に、鍋本体に水をなみなみと注いで火にかけておきます。
そう、直火を使うので、要注意です。うっかりすると毛糸を焦がしちゃう危険あり。
「ロール」を「シャフト」のストッパーで固定したら準備完了。

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セットアップはこんな感じにしました。
鍋を中心に、右側ラーメン玉、左側は再生された糸をいれるザル。
(注:生活感あふるる使い込まれたガスコンロは無視してください)
いざ、調理開始です!
右手でラーメン玉から糸を繰り、左手は引っ張ってザルに落とします。動きはとても滑らか。
鍋のお湯が沸騰したら、火はごくごく弱火に。
鍋から若干蒸気が漏れますが、熱さや不快感は感じません。
「ロール」で1回転するだけなのに、驚くほど真っすぐに伸びて現れる糸に、大興奮してしまいました。
もし、出てきた糸にまだ癖が残っていたら、右手で引っ張って反対側に戻し、再度通して蒸します。

yunoshi7

パスタ茹であがりました。(違
ひとカセ蒸すのにかかる時間は10分足らずです。
予想を裏切って、ほとんど手間らしい手間がなく、短時間、やることは引っ張っるだけ。
時々蓋をあけて湯量を確認しましたが、これまたびっくりするほど減っていません。
蒸気がほとんど外に漏れない構造なんだと思います。

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ザルごと玉巻き器のところに持っていき、ささっと巻いたら、完成です。
さあ、ご賞味あれ!(違違

以下、参考記事です^^

・amiamimamaさんの、貴重な使用レポその1その2

お持ちの再生器は、外箱は違いますが同一のものだと思います。
ふたのサイズがやかんにぴったりでうらやましい〜!
うちにはやかんがありません^^;(コーヒーポットならある…)
手持ちの16cm琺瑯鍋でいけるか!と思ったら、まさに同じ直径で、鍋底に沈んでいきました…。
もうあと2mmでも大きければ良かったに!

・m-e meowmyさんの手作り再生器でがんばる記事

時間あたりの再生効率を考えると、毛糸再生専用につくられた「湯のし器」に圧倒的軍配ですが、でも、手近にあるものでここまでやれるのです!
仕組みはすごく単純だから、工夫次第で思わぬ素材を利用して、どうとでもなりそうなところがおもしろいです。

ところで、この毛糸蒸し器を作っていた、編み機で知られるシルバー精工さんは、3年前に倒産しているそうです(悲)
とっくに製造中止になっているものだったとは思いますが、同じ物は二度と作られることはなさそう(><) でも毛糸再生器は、ニッチだけどいつの時代も、必ず需要あると思うんです。 編み物人口は昭和に比べたら本当に減ってしまったでしょうけど、編み物が廃れることはないもの。 糸をほどいて編み直すのは、編み物する人なら誰でもやること。 どこかの会社が、今の技術でもって同じようなものを作ってくれたらいいのにね。 「4,500円払う価値ありましたか?」と聞かれたら、深く頷く「毛糸湯のし器」レポでした^^ にほんブログ村 ハンドメイドブログ 編み物へ
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【経過】三國万里子さんの「パネル柄のマフラー」その4:裏側を「ランドネ」で編む

雄鶏社から2007年に発刊された「冬のおでかけニット」から、三國万里子さんデザインの「パネル柄のマフラー」を自分仕様に編むプロジェクト。
表のパネル側は終わったので、本来ならそこで完了なのですが、頭の中にイメージされた巻きものをどうしても実現させたくて、手探りで進めています。
もふもふした、肩をすっかり覆って顔をうずめてぬくぬくできるような、寒風吹きすさぶ中でも、巻いていて「はああったかい」としみじみ幸せになるような、そんな巻きものが欲しい。それには一重のマフラーではボリュームがたりなすぎるのです。
ああでもない、こうでもない、と思いつくままに毛糸を取り寄せたりravelryパターンを漁ったり…結局、在庫糸のオリムパス「ランドネ」を使うことでなんとなく方向性が固まりつつあります。
現状はこんな感じです。

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どうでしょうかどうでしょうか…?
個人的にはすごく可愛いと思えて、編む手が止まらなくなってしまいます。
(夫に「どうどうどう?」って見せたら、「お、綺麗じゃん」と言ってくれました^^;)
同時に2玉使い、ひとつは地糸、ひとつは配色糸にして、水玉模様に編んでいます。

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裏側はとくにゲージも取らず、完全に行き当たりばったりで進めています。
幅はパネル側から同じ目数を拾ってスタートしましたが、どうやらゲージが全然違うようで、横にはみ出します。
表から裏側が見えてしまいますが、それはそれで可愛いと思うので良しとします。
横の部分、どうやってはぎあわせようか思案中。
ゴロゴロするのはいやだし、縦は完璧に合わせたいし(どっちかが寄ったりするのはぜひ避けたい)。
表の端目を半目拾って、適宜段を飛ばしつつ、目立たないようにまつり縫いかな。

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模様はまた、風工房さんの本から選びました。
裏表紙にも使われている「引き上げ編み」を使った水玉模様です。
これもずーっっと編んでみたかった模様なんですよね。
編み込みじゃないのに、編み込みしてるような模様ができてくるので、編んでてすごく楽しいです。
バスケット編みと同じで、こちらも、段染め糸に威力を発揮する編み方ですね。

panel12

在庫の「ランドネ」は全部玉巻き器で巻きました。
こうすると、色の変遷が見えるので、合わせる玉を選びやすいです^^
編んでみてわかりましたが、それほどロングピッチのグラデーションじゃないです。
20cm幅で編むと、だいたい5〜7cmくらいで色が変わっていきます。
着るものを編んだらストライプの幅が私的にちょっと狭くなりすぎるかも?
ふかふかしていて、半分アクリルですがきしみも感じず、編みやすいです。

*******以下おまけ*******

panel13

都内紅葉巡りですが、今日は立川の昭和記念公園に恒例のサイクリング。
多種多様な木々がそれぞれに紅葉(あるいは黄葉)していて、ありとあらゆる色彩の洪水でした。
色彩に溺れかけました。素晴らしかった!!

だけど私の心に一番響くのは、こんな景色。
鮮やかな紅葉も、鮮やかな夕焼けも大好きだけど、良くみないと色がたくさん潜んでいるのがわからないような景色が一番好き。
こういう色の記憶を頭の中に蓄積させて、自分の作るもの(編み物に限らず)に反映させていけたらいいな、と思います。

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「Bray」を編む糸、「Cascade 220」に決まりました!

費やしたお金もバカにならないし、時間も本当にかかってしまいましたが、「Bray」を編む糸、やっと決まりました。
はああ…長かった…長かった割には、最初からなぜこの糸を試さんの??という定番糸に落ち着きました。
なぜ試さなかったかというと、元が「Shelter」だから、普通の並太ストレートではなくもう少しクセのある糸で編んでみたかったんですよね。
おかげで、海外規格「Worsted」〜「Alan」の糸長トラップにこれでもかと引っかかりまくり。
でもその試行錯誤の過程でいろいろと糸の情報や知識も得られましたから、全くの徒労ではなかったです。

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そうして決まった糸は「Cascade 220」です。
到着した日、色がOKであることを確認したら、その勢いで全部巻いてしまい、「あ、カセの画像が撮れない」状態に^^;
匠8号で、ほぼ指定ゲージが取れました。模様編み部分、水通し後で「22目25段」です。
指定ゲージは「22目27段」ですが縦は横に比べれば調整が楽ですし、多少長めになっても身長対策で問題ありません。
とても編みやすく、またアラン模様がもりもりと浮き出て、さすが定番糸ですね。
組成は「100% Peruvian Highland Wool」とあります。殆ど艶のない、素朴な質感ですがチクチクは感じません。

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カラーは「Galaxy」。なんかカッコイイ(笑)
一言で言えば「茄子紺」です。キリっとした、甘さのない紫です。
紫は得意な色ではないのですが、「茄子紺」に限っては大好きなのです。
よく見ると、青や赤や黄色っぽい色の混じる杢糸です。光の加減では焦げ茶っぽい色にも見えます。
この不思議カラーで「Bray」を編んでみることにします。
こんな濃い色を編むのは、長い編み物人生でも初めてなんですけど!
とじはぎは日中限定の作業で^^;
「Bray」のサンプル画像が濃い紫で、そのイメージが鮮烈で、このプルを淡いトーンで編むことが考えられなくて。
糸選び苦労した分、どうか素敵なものが出来上がりますように(><) mocomoさんなゆたさん、そろそろ、KALの準備はよろしくて?
今日なんて真冬並に寒くて、いよいよアランニットの季節が到来です!
今編みかけのマフラーのきりがよいところで、わたくし、今週末〜来週中には、COします♪

…で、もちろん、「ついで買い」があります。この「ついで買い」病は不治の病。

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「Cascade 220」の中細糸の方もお試しで。色は「Ember Heather」です。
50g273yardsなので、細め。「Fingering」というより、「Heavy Lace」といった方がいいかも。
「Pomme de pin Cardigan(通称:松ぼっくりカーデ)」を編むつもりだったんですが、ちょっと細すぎるかも?

それに、イメージとしてはもうちょっと芥子色っぽいのを希望。届いた色は思ったより赤みが強かったのです。
レース糸といえば「Laar」。

この色で編んでもすごーーく可愛い気がする。
もしくは、「ざくろのカーディガン」のように、オフホワイトと合わせて細かい2色編み込みでもしようかしら?
(まず「ざくろのカーディガン」を完成させなさい!)
ちくちくしないから、ショールもいいです。レンガ色のショール。わー、欲しい!(全然決まりません)

今回も購入先は「Webs」さんです。先月末は送料から10ドル引きサービスをやっていて、ちょっとお得でした♪

編み込みといえば、Kate Daviesさんの「Yokes」という、丸ヨーク作品集が来週出版されますね。
公式サイトに情報が出ています。
このところ数日おきにraverlyの新着パターンにまるで焦らしプレイのように可愛い刺客を送り込んで来てますが、そのたびにハァハァしている私(笑)
すでに2つ3つお気に入りにいれていて、この冬の間にぜひ編みたいパターンもあります。
おもしろそうな読み物もたくさん載ってるみたい。出たら買おうと思ってます^^

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「冬のおでかけニット」から、三國万里子さんの「パネル柄のマフラー」

「ざくろのカーディガン」と並行して、ちょっと前の本の作品を、ちょっと前の糸で編み始めました。

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2007年に雄鶏社から出版された「冬のおでかけニット」という本に掲載されている三國万里子さんの作品です。
2006〜07年にかけて、第何次かわかりませんが私に編み物ブームが再来していたので、この時期に出た本や毛糸を結構持ってます。
この後また休止してしまったので確信は持てないけど、おそらくこの本が、長く続いている「おでかけ/おうちシリーズ」の最初の本ですよね。
お持ちの方たくさんいそうです。表紙今見ても可愛い!

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指定糸は「ハマナカエクシードウールL」ですが、私は当時購入したオリムパスの「ジェームス・ディーン リアル」で編んでます。
ラベルに新宿オカダヤの「520円」という値札が貼ってあり、それが赤線で消されてるから、たぶん店頭のワゴンセールで半額くらいで購入したのです。
着分あって、そのうち5玉ほど使って、別の本からかぎ針でケープを編みました。
そしてそのケープを、家に遊びにきた義姉がいたく気に入り、そんなに気に入ってもらえたならぜひ、と喜んでプレゼントした記憶があります。
今回は、その時の残りを使ってます。4玉半ほど。長期熟成された在庫糸です(笑)
7年なんて可愛いものでしょうか?
編み物って長く続けるものだから、10年、20年物なんてきっと普通にありますね。

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糸の組成は毛75%・アクリル17%・ナイロン8%。50g85mなので、ブリティッシュエロイカとほぼ同じ。
普通の極太ウールに、ちりちりと細かいループが絡み付いています。化繊はこのループだろうと思います。
とても編みやすいし、編み地の風合いも可愛くて、久しぶりに取り出してきたけどやっぱり好き。

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4種の模様をリピートするパターンです。
パターン通りに編むつもりだったのだけど、思いたって、模様を一部変更してみました。
パターンだと今編んでる4つ目のパネルは掛け目と3目1度のちいさい菱形が連続するレース模様ですが、
せっかくだからかねてより編んでみたいと思っていた模様編みを、練習がてら登場させました^^
編み図は「PATTERNS 風工房のお気に入り棒針模様200」という本から、no.16「左目に通す3目ノット」。
段違いにし、間に1列だけ裏編みを挟んで密に配置しました。
なんか可愛いです。ウロコみたい(笑)

1玉で3パネル編める感じで、残りが3玉ちょいだから、計12〜13パネル編んでちょっと残る感じかなぁ。
もう1つ何か模様を追加して、ランダムな順番で進めようか思案中。
現在、「生命の木」模様だけボコッと膨らんで異彩を放っております^^;
模様によってどうしても横幅や凹凸に差が出てしまうのを、ブロッキングでピシーッと揃えるつもりです。
あまり長さが出なそうなので、2巻きしてボタンで止める巻き物のようなものを思い描いてます。
裏も編んで、2重の、厚手のあったかいやつ!
最初、裏面はハマナカの「エトフ」はどうかと考えましたが、この糸はブークレといっても結構隙き間があって芯糸もちらちら見える密度。
ぬいぐるみみたいにもっこもこのむっくむくな裏側がいい。
ちょうど今、スタジオエフさんが、そんな感じの糸を発売しているので、注文してみました。

色はもちろんグレーで。
どうかな?厚みが出過ぎちゃうかしら?
編んでみてイメージするものと違ったら、普通の一重のマフラーになると思います^^;
裏をつけるつもりで、別鎖から始めてるので、モコモコむくむくマフラーにうまいこと仕上げたいです♪
糸が届くのは、ちょうどマフラー本体が完成する頃になりそう。楽しみ!

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ハマナカエトフで「Redy」を編み始めたのですが…

先週末は妙高高原〜軽井沢に連泊する旅行に行ってたこともあり、編み物小休止をしていました。
次に編むものをどれにしようか考えつつ、スワッチを編んだり、パターンをDLしたり、在庫糸のチェックをしたり。
前回検討中と書いたイザベルさんの「Seashore」なのですが、スワッチを編んだら、編み地がとても薄くて。
fingeringの糸は、これからの季節はちょっと心もとないなぁと。
かといってこのタイミングで大物に着手するとKALまでに絶対終わらないし…
太い糸でざくざく編めて、トップダウンで簡単なもの…それなら2年近く脳内queに入っている「Redy」なんかぴったりだなと閃いて、糸は夏の終わり頃に、廃盤セールで安く買えたハマナカの「エトフ」が合いそうだったので、さっそく着手しました。

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カウルネックの部分を編み進めていたのですが、なんだか大きくね??と疑問符が頭上に浮かびまして。
スワッチを編んで確認し、ゲージ的には大丈夫なはずだったのですが、増し目の段を2回済ませたところで横幅を測ってみたら、Sサイズだと70cmでしかるべきところを、なんと80cm超え。
きつめを心がけて編んでいたにもかかわらず、10cmも指定サイズから外れてしまいました。
ならばXSサイズの目数で…とも思ったのですが、XSもSも、目数がたいして変わらないパターンなのでとても修復できる差ではありません。
あっさり、諦めることにしました。
原因はブークレ糸の編み辛さかな?と推測。糸のデコボコで引っかかって、手加減をうまく調節できないんです。
この手の糸を編んだのは初めてなんですが、これはちょっとした修行ですね^^;
どうにかして均一に編もうとがんばったら、腕全体が筋肉痛になってしまいました。

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参考までに裏目側の編み地アップ。
「Redy」は裏目側が表にくるデザインなので、私は表をみながら輪編みをして、最後に裏返すつもりでした。
9号でパターン指定ゲージ(17目25段)よりちょっとゆるめ…だと思います。
「だと思います」というのは、まったくといっていいほど目が見えないので、正確に数えられません。
もけもけの間に見え隠れする芯糸を辿っていくと、なんとなくそんな感じ?というレベル。
こんな調子だから、サイズオーバーもいたしかたない、でしょうか。orz
段数も、どうにもこうにも、見えないから本当のところは怪しい。
幸いにして「何cmまで編んだら増し目してね」という指示なので、特に問題ありませんでしたが。

編み地自体はめちゃくちゃ可愛いです。
しかも、こんなもわもわ、もけもけしてるのに、チクチクが皆無!首に押しあてても、むしろ心地よい。
糸の組成はアルパカ70%・ウール24%・ナイロン6%。
アルパカ糸って私の場合、首周りは鬼門なのに。素晴らしい(><) 着るものでも、巻きものでも、なにかでぜひ形にしたい糸です。めっちゃ編みづらいですけど。 編むときに毛羽を割らないようすごく注意して編んだので、するするっと解けました。 (「絶対解きたくないけど、万が一があり得る」と思っていたので、妙に報われた気分…とほほ) 「Redy」は編みたいので、別の糸で再登場することになりそうです^^ seashore

「Seashore」のスワッチも参考までに。匠5号使用で指定ゲージ(23目34段)が出ています。
Madelinetosh Merino Lightの「Mare」と「Caligraphy」を合わせてみました。
「Mare」は藍色に濃い「Caligraphy」を溶かしたような色味なので、絶対合うだろうと思っていましたが、
予想以上に素敵です。
この配色を使って「僕に羊の絵を描いて」プルを編んでもいいな♪
いずれにしても今は気分的にもうちょっと暖かい厚手ニットを編みたいので保留にしますが、機会を改めてぜひ。

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そんな訳で、久しぶりに「ざくろのカーディガン」を取り出してきましたヨ。
シェットランドヤーンの手触りが嬉しい季節になりました。
根詰めて一気に編めるプロジェクトじゃないので、やはりぼちぼちペースになりますが、進めていきます^^

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BT「Shelter」の代用糸を模索する〜「Swans Island」編

たかがツイード、されどツイード。ツイード糸を求めてはからずも放浪の旅をしてしまいました。
(ツイード地の洋服、大好きなのに、今までツイードヤーンを編んだことがなかったという衝撃の事実)

ツイードヤーンの定番って、何でしょうか。
国内メーカーの糸だったら、もう廃盤になってしまいましたがハマナカの「ツイードバザール」がまず思い浮かびます。
あとは…オリムパスの「エバーツイード」とか、同じハマナカだと「ソノモノツイード」。
パピーの「ソフトドネガル」と「ボットナート」。思いつくのはこれくらい。
海外メーカーだと、今をときめくBrooklyn Tweedの「Shelter」と「Loft」をまず筆頭に、あとはRowanの「Felted Tweed」と…
あとが続きません。そもそもツイードヤーンを編んだ経験がない私には難問。
杢糸ならたくさんあります。でも探しているのはネップが入っているツイード糸です。
例えばモヘアやシルクやカシミアやアンゴラ糸は各社取り揃えて用意していますけど、ツイード糸って、意外なほどない!なかった!
ブークレやループやファーと同じように、ファンシーヤーン的位置付けなのでしょうか。

そんな中、BTは本当に隙き間を埋めてきたなぁと感服しています。
「Shelter」より太いツイードヤーンはあっても、この太さはなかなか見つけられません。
「Loft」は50gで275yardの中細。中細のツイードヤーンなんてニッチな糸、現行だと他にあるんでしょうか。
特筆すべきは、「Shelter」と「Loft」は、適合針の号数が異様に広くて、一応公式サイトだと「Shelter」はUS 7〜9号(4.5〜5.5mm)、「Loft」はUS 0〜4号(2〜3.5mm)とありますが、正直raverlyのパターンや作品群を見ていると、「あってないようなもの」です。
実際、日本橋の「Keito」さんには、JP 6号針で編まれた「Loft」のプルがサンプルとして展示されていましたが、その編み地は別にスカスカじゃないのです。
私が以前編んだ「Breckon」(プロジェクトページ)というカーディガンは指定糸が「Loft」ですが、代用するなら合太糸がお勧めされていて、私も40g120mの合太糸で編みました。
同様なことは「Shelter」でも言えて、50gで128mと聞くと、私の感覚では並太です。
でも、4mm程度の細さ(US 5.5〜6号)でも普通に編まれている印象。

こんな感じで「Shelter」も「Loft」も太いんだか細いんだか、標準ゲージがありません。
使う号数と手加減によって、ハイゲージでもローゲージでも編めますので、お好みでどうぞっていう糸。
ただでさえ種類の少ないツイードヤーンの中で、パターンに合った代用糸を見つけるのは至難の技だなというのが、結論。
「BT」のカタログの作品を気に入ったら、とりあえず「Shelter」か「Loft」で編むのが失敗なさそう。

今回私は「Bray」をどうしても「Shelter」以外の糸で編みたくて(理由は以前ブログでも書いた記憶がありますが、「Shelter」の編み地サンプルを触ってみたら、なんと、あまり好みの質感ではなかったのです。もちろん、糸の良し悪しではなく、個人の嗜好の話です)探して廻り、なかなか良さげな糸を見つけました。

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Swans Islandの「All American Collection Worsted」。
今秋、新発売された糸のようです。
渋めの色揃えも、素朴な糸の質感も、画像からその魅力があふれんばかりに伝わってきて、この糸で編む「Bray」が完璧に想像できたので、取り寄せてみることにしました。
色は「Pomegranate」。深みのある、大好きな赤です。
はい、とうにツイードヤーンで代用糸を見つけるのは諦めました。

swans2

1色を決め打ちできる訳も無く、もう1色。(できればもう3色くらい欲しかったです^^;)
濃いターコイズブルーの「Atlantic」。
ああもうこの色で編むアランはさぞかし素敵だろうと、想像するだけで鼻血です。

ちなみに公式サイトで注文しました。送料がバカ高かったですが、事前の住所確認もあり、丁寧に段ボール梱包され、表の伝票には「120ドル」と書いてくれて(※大嘘です)関税回避も万全な体制でした。

でだ。
「Bray」の指定ゲージは、US 8号(=JP 10号)でメリヤス編み「18目27段」、模様編み部分「22目27段」です。
この「All American Collection」は80gで210yardなのですが、「Shelter」が50gで140yardなので、計算上は大体同じ太さです。
標準ゲージはUS 7号使用で17目なので、まぁこれも許容範囲かと思っていたのですが、スワッチを編んでみたら、前回NGだった「Rowan Felted Tweed Aran」ほどかけ離れてはいませんが、どうにも代用糸としては太かった…orz
認識がやっぱり私は相当甘いようです。
1目2目の違いでも、身幅となればそれは相当な長さになってくるわけですしね…。

というか、「Shelter」さん、あんたいったいどんな糸なのよ??
その糸長で、私の記憶ではかなり太い見た目だったのに、謎は深まる一方。
「もしかしたら、指定糸でもこのゲージは私は出せないんでは…?」という疑問が湧き起こり、
敵を知れば百戦危うからず、でしたっけ?(←かなり適当なので怒らないでください)
実際に編んでみないとこれは代用糸なんて見つけられないわと半ば業を煮やし、会社帰り「Keito」さんに行き、一匹捕獲してきました。

shelter

案の定、JP 10号では「Shelter」でも指定ゲージが出せませんでした。
両方ともJP 8号で編み、「Shelter」の方は22目27段、「All American Collection」だと22目24段で、ブロッキング後のサイズは縦横10.5cmになりました。
「Shelter」を使うなら8号で編めば問題なさそう。
でもしかし、この赤で編む「Bray」、欲しかったな…。
「All American Collection」も、針の号数を下げれば調整可能だと思いますが、この糸をこれ以上細い針で編むのは嫌です。
編む手が完全に拒否しています。毛糸には編みたい号数がおのずと存在するんです!

編み心地に関してですが、どちらもかなりよろしくないです。
特に「Shelter」はボソボソ、もそもそしていてネップ(&巨大なおがくず)が引っかかる引っかかる、「All American Collection」も結構凹凸があるのでするするとはいきません。これまでは編みやすい糸ばかり編んでいたので、編む手が悲鳴を上げています。
実はどちらのスワッチも、いったん編み上げて水通しをしたあと、模様編みの交差の間違いに気づいて編み直しているんですが、水で洗ったあとだと、幾分編みやすくなりました。
本番で編むときも、カセの状態でいったん水に通したほうが、獣脂が落ちて柔らかくなって良さげ。
「Shelter」の、ゲージの激しい振り幅も、なんとなく納得しました。太いんだけど、空気を含む太さなのですね。
撚りが強くみっしりどっしりしている「All American Collection」はいかにも伝統的なアラン糸ですが、
「Shelter」はふわふわもわもわ、ぼそぼそしてるけど弾力もあり、と本当に不思議な質感です。

さて、もうどうしたらいいのやら、でも、立ち止まっていては楽しみにしている「Bray KAL」が始まってしまいます!
こうやって試行錯誤しているとゲージ的にはNGでも他のパターンでいくらでも活用できそうな素敵糸がボンボコ溜まっていくので、結果オーライですがいい加減決めたいです(泣)
いまちょうどタイミングよく、「Webs」さんが送料サービス中&これならもう完璧に間違いないだろう(ほんとか?)という定番糸で、「Bray」を編んでみたい!という色があったので、3度目?4度目?の正直で注文してみようと思います。
果たして果たして。

長くなりましたが、最後に覚え書き。
2月以来、久しぶりに訪問した「Keito」さんでしたが、前回は「Shelter」だけだったところ、「Loft」も取扱いを始めていて、実物が拝めたのはありがたかったです。「Loft」は質感も編み地も大変好ましい糸でした。これはぜひとも本家に注文しなくちゃ!です。
それから「Madelinetosh」の「Tosh Merino Light」と「ユニコーンテイル(少量カセ)」の限られた色だけでしたが、コーナーができてました。
これも実物を見たことがない色が拝めて貴重でした。

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【海外通販】もしも、注文した糸が届かなかったら?

海外メーカーの糸を買うときに、欧米の通販サイトを利用したり、メーカーに直接注文するニッターさんは多いと思います。
私もその1人です。
直接海外から取り寄せれば、どのメーカーでも、色や太さの選択肢がたくさんあって、送料を考えても国内で買うより安上がりなことが多いですし、大体において無事届きますから、私は海外通販派。
でも、もちろん、海外通販にはリスクが伴います。
「Webs」さんや「Jimmy Beans」さんなど大手の総合通販サイトから、小さな糸メーカーや個人染色家まで、素敵な糸がオンラインでたっくさん販売されている今の時代。サポートの質はビジネスの規模によらないとは思いますが、もしサポートの薄い通販サイトで買い物をしてしまったとき。
そして、待てど暮らせど、糸が届かなかった場合はどうしましょう。
以下「Paypal」ユーザー限定のお話ですが、少しでも参考になればと、私の体験を書いてみます。

************

Apple Tree Knit」さんに、ショール編み専用のグラデーションヤーンを注文したのは8月の中旬でした。
オーダーメイドで、自分の欲しい色や太さをリクエストし、染色してもらう方式です。
発送までだいたい4週間かかります。
発送しましたメールが届いたのが9月16日。ほぼ予定通りの発送日で、楽しみに到着を待っていました。
2週間経っても届かなかったので、心配になり、先方に「届かないから追跡番号があるなら教えて」とメールしたものの、返答なし。
またもやどっか違う国に行ってしまったのね、まあそのうち届くでしょうと暢気にかまえていたら、気づけば1ヶ月経過。
公式サイトにコンタクトフォームがあったから、そこからまた問い合わせをしてみました。なしのつぶて。
「あ〜これはやられたな」と。最悪詐欺られたかも…?と。
送料込みで42ドルだったので、まあ、諦めようと思えば諦めのつく金額だったのですが、
なんか悔しいので夫にその時点で「注文した毛糸が届かないの」と愚痴ってみました。
そしたら「何で支払ったの?Paypal?それなら条件はあるけど返金してもらえるよ」しれっと言うではないですか!
海外通販でPaypalを使う場合の、常識なのかもしれませんが、私は全く知りませんでした。
郵便事故も、詐欺に引っかかるのも、全部自己責任だと思い込んでました。

夫が言っていたのは、Paypalの「ショッピングプロテクション(買い手保護)」というシステムのことです。
システムの(ものすごく)詳しい内容はこのページに載っています。
簡単に言うと、「注文したものが届かない」「届いたものが破損している」などといったトラブルが起きたときに、
Paypalのアカウント管理画面からSeller(売り手)に「異議申し立て(Dispute)」を行って問題解決(Resolution)を図る仕組み。

早速私も、「Resolution Center」にアクセスし、Sellerへ「届かないんだけど、どーなってますがな」とDispute。
今までと違うのは、「Paypal経由である」ということです。
なんだか、個人でぽちぽちコンタクトするより、効力がありそうじゃありませんか?
すでに「これで勝つる」的な心持ちになっていたところに、どしゃーっと冷や水が。
なんと、送信完了画面で、「支払い日から45日間経過しています。保障期間を過ぎているため、この異議申し立ては無効です」とのメッセージ表示。

W T F !!!(良い子は使っちゃいけない表現)

こちらには事情があったのです。それは、今回の品物が、「注文してから発送までに4週間かかる」ということ。
その時点ですでに30日は経過しています。そして、海外からの荷物は、普通2週間は待ちませんか?
これはいくらなんでも不条理過ぎる、だってオーダーメイドならそんなことはいくらでもあり得るはず、と憤り、
なんとか事情を説明したくて、その場でPaypal Japanのカスタマーセンターに電話をかけてしまいました。
私の話を聞いた担当者の方は、状況をすぐに理解し、2度もメールを無視するSellerにそれは酷いですねといたく同情してくれたあと、驚きの発言を。
「実は、11月から保障期間が45日から180日に延長されることになったんですよ」
「!!!」
「今回の件は、保障期間延長前ですが、特別対応として、保障させていただきます」
なんというグッドタイミング!もうびっくりでした。
こういうことが頻繁に起きていて、規約改定につながったそうです。

そこからは話が早かったです。
まず私のCloseされてしまっていた「異議申し立て」が当日中に復活し、「クレーム」にランクアップされました。
「クレーム」は、「異議申し立て」で埒があかない場合の、次のステージです。
今度はPaypal側がSellerにコンタクトをとり、発送追跡番号を強制的に問い合わせます。
もし、10日間Sellerから返答がなかった場合、「発送されなかった」という扱いになり、その時点で返金手続きがなされるとのこと。
(詳細はわかりませんが、Sellerの方には何らかのペナルティーがあるのでしょうか?)

paypal

Paypal Japanの担当者は、「必ず返金しますからご安心ください」と何度も強調していて、
ありがたいけど、本当にありがたいんだけど、もう私は電話口で「あんたどっちの味方なの??」って内心本当に意外で。
普通こういう場合、返金なんてしたくないからどうにかしてSeller側を有利にもっていこうとするのかとばかり。
返金の条件は「保障期間内であること」「Sellerに私から連絡を取ってみたけど無駄だったという事実があること」の2つを満たしていれば良いようです。

そういうわけで、すっかり晴れ晴れした気分で10日間待つことになりました。
そうしたら、ものすごいオチが待っていました…。
なんと、Paypal側でクレーム対応をしてもらったその翌日。1ヶ月余経って、届きました
先方の発送日は、9月15日。PRIORITY MAILです。普通は1週間で届くところを。
一体どこに滞留していたのか、嬉しいというより、脱力…。orz
このままだと返金されてしまうので、すぐに「Resolution Center」にアクセスして「クレーム」のキャンセル手続きをしました。
「品物が届いた」など、理由を選択して「クレームをキャンセルする」ボタンを押すだけです。
やれやれです。まったく予想してなかった一件落着でした。

でも、まだプチオチがあるのです。
キャンセル手続きをした翌日、なんとPaypal Japanカスタマーセンターから家に電話がありました。
「クレームをキャンセルされていましたが、無事届いたのですか?届いた品物の状態は問題なかったでしょうか?」
もう本当びっくりです。状況確認の電話まであるとか…。
さらに、「今回Paypalをご利用いただいた感謝の気持ちとして、5ドル送金させていただきます」
はぁ???
「なんでですか?なんかのキャンペーンなんでしょうか?」「いえ、ご利用いただいた感謝の気持ちです」
「…ありがとうございます…」
ありがたく受けとりましたが、こんな手厚いサポートしてたらPaypalつぶれちゃわないでしょうか。
だって、受ける印象として、Paypalは返金手続きやる気満々なんですもの…。
全てが口頭ベースですよ。品物が届かないというのも、Sellerと音信不通というのも、一切の証拠はないのです。
いやぁ本当に、凄いと思いました。
それでもPaypalにとってメリットのほうが大きいから、こういうサポート体制をしいているんでしょうね。
私自身、海外通販において、支払いにPaypalが使えるかどうかってものすごく重要な要素ですから。
今回の1件で、ますますこれからもPaypalを使ってやったる〜っっと心に誓いましたよ。

ニッターのみなさま、もし海外から毛糸が届かなくても、Sellerにトンヅラされてしまっても、諦めないでくださいね。
Paypal支払いであれば、返金してもらえます。180日以内なら。
泣き寝入り無用です。

appletree

こちらが届いた糸。カラー名は「Sand and Stone Gradient」。
問い合わせに一切返信してくれないお店なので、もう二度と買うことはありませんが、糸はとても素敵なものでした。
ピンクベージュ〜グレーがかった薄紫〜グレー〜オフホワイトに変化していきます。
113gで384m。合太です。使い切りでショールを編もうと思います。
パターンは、Paypalからいただいた5ドルを充てて、こちらを購入しようかなと^^

長文、失礼しました!

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Websさんから届いた糸と、「Aran」「Worsted」の太さの違い

みなさん!
今季編むアランニットはどれにされますか?
毎年1枚、できれば2枚も3枚も編みたいものですが(私は昨冬は2枚編みました♪)そんなに編んでも収納場所に困るのがアランニット。
それでも、編んでも編んでも、また編みたくなる底なしの魅力がありますね。
アラン模様だけは、機械編みが手編みに全くかなわないからでしょうか。
機械編みの既製品、たとえローゲージでもびしっと整列したペッタンコのケーブル模様…見てるだけで殺伐とした気分になって嫌です。
編み物が出来て良かったと思うのはこんな時。
大好きなアランニットが、自分の編みたい糸と編みたいデザインで好きなように編めるって幸せなことです。

rowan

mocomoさんとKALを予定しているアランニットを編むため、Websさんに注文した「Rowan Felted Tweed Alan」が届きました。
色は「Soot」です。
濃紺とチャコールグレーの間をうつろう素敵な色です。画像だとチャコールグレーを想像していましたが、ネップに青が含まれていることもあり、思ったより青みが強かったです。
ふわふわと柔らかく、ちくちくなどまったく感じません。
もう、触っただけですぐに素晴らしい糸だな、と思いました。
これで編む「Bray」を想像しただけでもうクラクラ…「Bray」は私はマニッシュな色で編みたいと常々考えていました。
アラン&レースでアランニットにしてはフェミニンなので(そこが気に入ったのですが)、いつも私が選びがちな淡い中間色を避けて、敢えて濃い色で。

このパターン、春頃に、偶然mocomoさんも購入したと知り、嬉しくて「寒くなったら一緒に編みましょう」という話を持ちかけて。
私は昨冬に編むつもりで購入してたのですが、編みたいものが多過ぎるせいで今季に順番が繰り下がり、本当に良かったです^^

ところがです。
前回更新の「謎コラボ」でも触れましたが、私は完全に「アランウエイト」を勘違いしていました。
ゲージを正しく把握してないまま「アランニットだからアラン糸よね」「アラン糸でツイード…(検索する)…この糸素敵!」
ポチ!
(私の買い物なんて、いつもだいたいこんなんです)
結論としては、「Bray」を編むには太すぎるのです。この糸は50gで83mです。ブリティッシュエロイカと同じ。

raverlyでパターンを探していると、「Aran」とか「Worsted」とか書かれていますが、これらの糸を私は何となく全て「アランを編むための太い糸」としてごっちゃにしていました。
Wikiで「Yarn weight」を検索してみると、理由がわかりました。
ごっちゃにならざるを得ない状況でした。一覧表が出ています。
「Aran/Worsted」の項には、こうあります。100g毎の長さ:120m〜240m
海外規格ではやはり「Aran」と「Worsted」は同じ括りなのです。ただ、その太さの振り幅が半端ない。
120m〜240mって、あーた、それって(言葉が続かない

!!大雑把すぎませんか!!

ちなみにraverlyカテゴリだと、「Rowan Felted Tweed Aran」は「Aran」扱いです。
同じ長さのブリティッシュエロイカは「Bulky」です。
それでもういいや、となり、とにかく海外糸の「Aran/Worsted」枠はフリーダム枠だからとにかくまず長さと重さを見ようと、フィーリングで「アラン糸」なんて捉えてるとこうして2度も痛い目に遭います。
パターンをあたってみるとこの枠の糸は本当に大まかにですが、太さが2種類にざっくり分かれます。
16目×22段グループと、18目×28段グループと。印象として前者が「Aran」後者が「Worsted」なのかなとも。
いやいやいやいやいや、もうカテゴリ名に左右されちゃダメ。重さと長さを見る。それが全てです!

「Bray」は別の糸で編むことにします。もうひとつ、手持ちで候補の糸があったので、模様の試し編みをしてみます。
「Felted Tweed Aran」は、ブリティッシュエロイカとゲージがほぼ一緒だから、使い道に困ることはないでしょう。

今季、三國さんの新刊のアランは、どんなのかなぁ。
2年連続して、三國さんのアランニットを見送った私。ゴリゴリに凝り過ぎてて、好みの範疇から外れるのです。
「編み物ワードローブ」のアランニットのような、シンプルなのが好き。

長くなってしまったのですが、今回ももちろん「ついでに」購入した糸があります^^;
せっかくだから紹介。

escorias

初マラブリゴ!わーい!どんな糸か、手触りとか知りたかったの!
ベースは「Arroyo」です。色は「Escorias」。
予想はできてましたが、手染め感、色の揺らぎはスゴイですね。
左端の、ほとんど染まってないような部分とか、どーしろっていう^^;
これはもう、ひたすらシンプルに、編み地をキャンバスに見立てて、ただただその色の変遷を楽しむ絵画ニットを編もうと思いました。
そうです「Relax」しかありません!(笑)

あえて2カセ同時編みなど小細工しないで、パネルニットみたいになってもいいかな〜なんて。
あ、色味は大好きです。Madelintoshの「Whiskey Barrel」と系統がよく似てますが、あちらが焦げ茶ベースの山火事後の枯れ木色なら、こちらは薄暗い沼地ですね。じめじめっとして、蛙がげこげこ鳴いてて、ワニが泳いでいるような、湿地帯の色。
手触りもすべすべ。編むのが楽しみです^^

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