予告通り、先週末ヤフーオークションで落札したシルバー精工製「毛糸湯のし器」の使用レポです。
結論からいうと、「ブラボーーーー!!!」の一言でした。
マ・クベ様みたく、愛おしげに鍋をさすりながら「これは、いいものだ」と言いたくなります(←世代を選ぶ例え話)
用意した素材はこちらです。Madelinetosh Vintage。
強撚糸なので、つく癖がまた強力で…しかもブロッキングもされてたので、「グロ注意!」領域スレスレな気色悪さです^^;
この糸は、元々は2年前に、水通しまで済ませあとはボタンをつけるだけ、というところまで編み上げていながらどうにも気に入らなくて、未完成のまましまいこまれていたガーター編みのジャケットです。
春先に解くだけは解いたのですが、この先の処理が面倒くさくて、ラーメン玉のまま放置していました。
前回更新では、昭和の編み物用具だから純国産毛糸で試してみたいと書きましたが、
せっかく威力を試すなら、いっそこれだわ!と思い切って毛糸棚から出してきました。
説明書の通りに、蓋についている2つの穴のうち、一方から糸を通し、裏側についている「ロール」にひと巻きし、反対側の穴から引っ張り出した状態。
慣れるまでちょっと手こずりましたが、2〜3回もやったら簡単にできるようになりました。
この作業の前に、鍋本体に水をなみなみと注いで火にかけておきます。
そう、直火を使うので、要注意です。うっかりすると毛糸を焦がしちゃう危険あり。
「ロール」を「シャフト」のストッパーで固定したら準備完了。
セットアップはこんな感じにしました。
鍋を中心に、右側ラーメン玉、左側は再生された糸をいれるザル。
(注:生活感あふるる使い込まれたガスコンロは無視してください)
いざ、調理開始です!
右手でラーメン玉から糸を繰り、左手は引っ張ってザルに落とします。動きはとても滑らか。
鍋のお湯が沸騰したら、火はごくごく弱火に。
鍋から若干蒸気が漏れますが、熱さや不快感は感じません。
「ロール」で1回転するだけなのに、驚くほど真っすぐに伸びて現れる糸に、大興奮してしまいました。
もし、出てきた糸にまだ癖が残っていたら、右手で引っ張って反対側に戻し、再度通して蒸します。
パスタ茹であがりました。(違
ひとカセ蒸すのにかかる時間は10分足らずです。
予想を裏切って、ほとんど手間らしい手間がなく、短時間、やることは引っ張っるだけ。
時々蓋をあけて湯量を確認しましたが、これまたびっくりするほど減っていません。
蒸気がほとんど外に漏れない構造なんだと思います。
ザルごと玉巻き器のところに持っていき、ささっと巻いたら、完成です。
さあ、ご賞味あれ!(違違
以下、参考記事です^^
お持ちの再生器は、外箱は違いますが同一のものだと思います。
ふたのサイズがやかんにぴったりでうらやましい〜!
うちにはやかんがありません^^;(コーヒーポットならある…)
手持ちの16cm琺瑯鍋でいけるか!と思ったら、まさに同じ直径で、鍋底に沈んでいきました…。
もうあと2mmでも大きければ良かったに!
・m-e meowmyさんの手作り再生器でがんばる記事
時間あたりの再生効率を考えると、毛糸再生専用につくられた「湯のし器」に圧倒的軍配ですが、でも、手近にあるものでここまでやれるのです!
仕組みはすごく単純だから、工夫次第で思わぬ素材を利用して、どうとでもなりそうなところがおもしろいです。
ところで、この毛糸蒸し器を作っていた、編み機で知られるシルバー精工さんは、3年前に倒産しているそうです(悲)
とっくに製造中止になっているものだったとは思いますが、同じ物は二度と作られることはなさそう(><)
でも毛糸再生器は、ニッチだけどいつの時代も、必ず需要あると思うんです。
編み物人口は昭和に比べたら本当に減ってしまったでしょうけど、編み物が廃れることはないもの。
糸をほどいて編み直すのは、編み物する人なら誰でもやること。
どこかの会社が、今の技術でもって同じようなものを作ってくれたらいいのにね。
「4,500円払う価値ありましたか?」と聞かれたら、深く頷く「毛糸湯のし器」レポでした^^
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